「アップバンク」の元取締役を逮捕
東証マザーズ上場のIT関連企業「アップバンク」(東京都新宿区)から約1億3600万円をだまし取ったとして、東京地検特捜部は13日、江東区の元財務経理担当取締役、木村朋弥容疑者(44)を詐欺容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、アップバンクが運営するスマートフォン用アプリに広告が掲載されたように偽装し、2013年6月〜15年8月に掲載の報酬として計1億3631万円を同社に支払わせてだまし取ったとしている。同社公表の調査報告書によると、木村容疑者は、会社から架空広告の報酬を受け取った協力者に約5%の手数料を支払い、自分の会社に送金させていた。
木村容疑者は毎日新聞の取材に「全面的に非を認めて反省している」とだまし取ったことを認めていた。遊興費や借金返済などに充てたという。
同社は、ゲームの攻略動画で知られるマックスむらい氏(本名・村井智建、現取締役)が12年に創業。スマホ関連商品の販売などをしている。同社が上場した直後の昨年10月に問題が発覚し、同社が木村容疑者を刑事告訴していた。【石山絵歩、飯田憲】