東京地下鉄(東京メトロ)とヤマト運輸は9日、地下鉄で宅配便の荷物を輸送する実証実験を公開した。東京メトロの新木場車両基地(東京・江東)で有楽町線の回送列車に宅配便の模擬荷物を積み込んだ。宅配便はトラック運転手の不足が懸念されており、鉄道で貨物輸送の一部を代替する可能性を探る。
10月15日まで計10回を予定する実験には有楽町線と相互直通運転をする東武鉄道、佐川急便と日本郵便の宅配便大手2社も参加する。新木場車両基地から埼玉県の車両基地まで荷物を輸送するほか、都心部にある有楽町線の新富町、銀座一丁目、有楽町の各駅で地上に搬送する実験を行う。
道路渋滞の緩和や二酸化炭素(CO2)排出を削減する効果も狙う。実験を通じて旅客輸送への影響や安全性、設備面の課題を検証する。