気象庁 北朝鮮で観測の揺れ 波形は過去の核実験と類似

気象庁 北朝鮮で観測の揺れ 波形は過去の核実験と類似
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9日午前9時半ごろ、北朝鮮北東部でマグニチュードに換算すると5.3と推定される揺れが観測されました。深さはごく浅く、波形も過去の核実験の際のものと似ているということで、気象庁がさらに詳しい分析を進めています。
気象庁によりますと、日本時間の午前9時半ごろ、北朝鮮北東部の北緯41.3度、東経129.2度で、通常の地震の波形とは異なる振動が観測されました。
深さは0キロとごく浅く、規模はマグニチュードに換算すると5.3と推定されるということで、気象庁がさらにさらに詳しい分析を進めています。

今回揺れが観測された場所の付近には北朝鮮の核実験場があり、ことし1月や3年前、7年前、それに10年前に北朝鮮が地下核実験を行った際には、今回と近い場所で地震の規模に換算してマグニチュード5前後の振動が観測されました。

気象庁によりますと、地震の場合、地震計に記録される波形は小刻みな揺れから始まり、次第に振幅が大きくなりますが、地下核実験による振動の場合は最初から振幅の大きな波形になります。
今回記録された波形も、これまでと同様、自然の地震とは異なる特異な振動を示しているということです。

気象庁の青木元地震津波監視課長は記者会見で、「過去に北朝鮮で核実験が行われたとされる際の波形と似ていて、自然の地震ではない可能性がある。マグニチュードに換算すると5.3で、過去の実験の際に観測された規模とほぼ同じ規模だ。何らかの爆発があればこうした波形が観測されることがある」と述べました。