赤ちゃんは、生まれたての頃は、泣いて訴える以外の表現方法を持っていません。
生後2ヶ月頃からクーイング、生後4月頃から喃語を発するようになりますが、意味のある言葉を口にするのは、早くても1歳前後からなので、「知育は赤ちゃんが言葉を理解できるようになってから。」と考えるパパママは少なくありません。
しかし、新生児期から乳児期にかけては、赤ちゃんの脳が最も発達する時期で、言葉は話せなくても五感はしっかり機能しており、周囲のさまざまな刺激をめいっぱい取り入れて脳を刺激しています。
中でも、聴覚は、ママのおなかの中にいる頃から発達しており、生まれた後も周囲の声や音をしっかり聞き取って、脳に刺激を送っているものです。
そのため、言葉を覚える前の赤ちゃんにとっては、聴覚に働きかける知育を優先的に始めてみると良いでしょう。
この記事では、新生児期から乳児期の赤ちゃんの耳(聴覚)に働きかける知育について紹介します。
話しかけながらお世話する
赤ちゃんのお世話をする時に、黙っているのではなくて、あれこれ話しかけてあげることで、赤ちゃんの脳の言語野(言葉の理解をつかさどっている部分)が刺激されます。
言語野は生まれたての頃から機能しているので、耳で聞いた声や音を脳にインプットしていきます。
新生児期~生後1ヶ月頃の赤ちゃんは、思うように身体を動かせないので反応が乏しいものです。
「効果がない。」と感じるかもしれませんが、身体の機能が向上するにつれて少しずつ反応が返ってくるようになるので、気長に続けてみましょう。
話しかけながらお世話する時のポイント
- お世話の前に「これから何をするのか。」を声に出して赤ちゃんに伝える(「おむつ替えるよ~」など)
- お世話の最中も話しかける(「あ、たくさんおしっこしたね~」など)
- 褒める言葉やプラスの感情を表現する言葉をたくさん聞かせる(「じっとできてたね~すごいね~」、「おむつ新しくなってすっきりしたね」など)
- 赤ちゃんに話しかける時は笑顔を作る
- 同じ言葉を繰り返し伝える
赤ちゃんは、パパママが「これから何をするのか」をあらかじめ伝えておくことで、「これから起こること」を予測できるようになり、慣れてくると事前に予測して自発的に行動するようになります。
笑顔と褒め言葉は赤ちゃんと接する時の基本で、赤ちゃんがうれしい気持ちになり、表情も豊かになって、基本的信頼感や社会性も育まれます。
赤ちゃんは、どんなことでも一度聞いただけでは覚えられないので、「繰り返す」ことが大切です。
音楽や外国語をたくさん聴かせる
話しかけと同じで、脳の言語野などを刺激します。
また、赤ちゃんの頃は、大量の情報を無意識に記憶処理するのが得意な右脳が、論理的な思考や計算が得意な左脳よりも優位に働いています。
そのため、音楽や外国語を聴くだけでも無意識のうちに脳にインプットされていくと考えられています。
音楽や外国語をたくさん聴かせる時のポイント
- パパママが赤ちゃんのそばで一緒に歌ったり発音したりする(かけ流しにしない)
- 同じ音楽や外国語を何度も聴かせる
- ネイティブ以外の外国語はなるべく聴かせない
赤ちゃんは、パパママが楽しそうにしていると楽しくなり、パパママが興味関心を向けた物に興味関心を持つものです。
そのため、パパママが音楽や言葉を口にすることで、赤ちゃんの興味を引くことができるのです。
パパママが外国語を教える方法もありますが、いわゆる「日本語英語」のように誤った発音や用法を覚えるリスクがあるので、おすすめできません。
あくまで、CDなどを流し、パパママが後に続いて口に出すようにしておきましょう。
喃語(意味のない声)で「会話ごっこ」→喃語と意味のある言葉を関連付けさせる
喃語とは、言葉を覚える前の赤ちゃんが発する意味のない声(音)のことです。
赤ちゃんは、生後2ヶ月頃から簡単な母音だけの発声(クーイング)を始めて、生後4ヶ月頃から喃語を発するようになります。
喃語を繰り返し発することで、口、喉、声帯、横隔膜などの使い方を覚えていき、言葉を話すための機能が備わっていきます。
赤ちゃんが喃語を発するようになったら、喃語を使って「会話ごっこ」を始めましょう。
赤ちゃんは、喃語を発した時にパパママがマネをすると、嬉しくなってたくさん喃語を発するようになり、社会性やコミュニケーション力を身につけていきます。
また、ミラーニューロン(言語の獲得や共感能力に関係すると言われている脳の神経細胞)も鍛えられると考えられています。
喃語(意味のない声)で「会話ごっこ」する時のポイント
- 赤ちゃんと目を合わせる
- 赤ちゃんが喃語を発したら、おうむ返しする(赤ちゃんが「ま~」と言ったら、「ま~」と返すなど)
- 赤ちゃんが喃語を発した時は、できるだけすぐ反応する
- 同じやり取りを何度も繰り返す
- 赤ちゃんが「会話ごっこ」に慣れてきたら、喃語に対して意味のある言葉を返して喃語と言葉を関連付けさせる(赤ちゃんが「あぶ~」とおもちゃを欲しがったら「おもちゃだね~」と返すなど)
会話ごっこを始めたての頃は、おうむ返しが基本です。
いきなり意味のある言葉を返しても、赤ちゃんは自分の喃語に反応してもらえたのかどうか分からないことがあるためです。
意味のある言葉を返すのは、ある程度会話ごっこが成立するようになって赤ちゃんが慣れてからにしましょう。
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物の名前を教える→赤ちゃんが興味を持った物の名前を教える
話しかけや音楽・外国語を聞かせるのと同じで、赤ちゃんの脳の言語野を刺激する方法の一つです。
たくさん物の言葉を聞かせてあげるほど、情報(知識)として脳に記憶されていき、言葉を話し始めた時に、比較的早くから物の名前を言えるようになります。
物の名前を教える時のポイント
- 赤ちゃんのそばに行く
- 声をかけて赤ちゃんの興味を引き、名前を教えたい物を指差す
- 物の名前を言って、肯定的な気持ちを表す言葉をそえる(「あ、あれはミカンだね~おいしそうだね!」など)
- パパママの言葉に赤ちゃんが応答したら、再び物の名前を言って、答えたことをほめる(「そうそう、ミカンだね!よく分かったね~すごい!」など)
- 赤ちゃんが興味のある物を指差すようになったら、名前を教える
最初は、パパママが教えたい物の名前を教えますが、少しずつ、赤ちゃんは自分の興味のある物を指差して示すことを覚え、周囲の物を手あたり次第指差すようになります。
そうなったら、「あれはブーブーだね~早いね~」などと、赤ちゃんが指差した物の名前をたくさん教えてあげましょう。
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知育玩具で遊ばせる
知育玩具は無数に販売されており、耳に働きかける商品だけでもたくさんの種類があるので、代表的なものを4つ紹介します。
- ガラガラ
- オルゴールメリー
- ベビージム(プレイジム)
- ラッパのおもちゃ
ガラガラ
ガラガラとは、振るとガラガラと音が出る、赤ちゃんのおもちゃの定番です。
パパママが振って音を聞かせるガラガラ、赤ちゃんの手足にはめるガラガラ、赤ちゃんが自分で振るガラガラなどたくさんの種類があります。
ガラガラで遊ぶことで、聴覚だけでなく視覚や触覚も刺激されます。
また、情緒の安定発達を促したり、追視能力や筋力を向上させたりする効果があります。
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オルゴールメリー
オルゴールメリーとは、電子オルゴールの音に合わせておもちゃやマスコットがクルクルと回るおもちゃです。
音楽を聴いたり、メリーを目で追ったり、メリー本体の仕掛けで遊んだりとたくさんの遊び方がある知育玩具です。
知育効果としては、聴覚、視覚、触覚の刺激、情緒の安定・発達、追視能力の向上などがあります。
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ベビージム(プレイマット)
ベビージムとは、赤ちゃん用プレイマットの上におもちゃ付きのアーチが付いたおもちゃです。
赤ちゃんが寝転んだ状態で音楽を聴いたり、おもちゃで遊んだりできます。
聴覚を刺激すると同時に、視覚や触覚も刺激して、バランスの良い成長発達を促します。
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ラッパのおもちゃ
ラッパのおもちゃとは、赤ちゃんでも音が出るように作られた、小さめのラッパです。
吹くだけでなく、吸っても音が出る商品もあります。
活きの吸い方や吐き方を覚え、発語を促す効果があると考えられています。
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まとめ
新生児期から乳児期の知育について、耳に働きかけるという視点で紹介しました。
赤ちゃんが言葉を覚える前に、ぜひ試してみてください。