農水産物輸出額が過去最高 リンゴがアジアで人気
2015年の青森県の農水産物(加工食品含む)の輸出額は194億8500万円(前年比25%増)となり、現行の統計方式になった1985年以降、過去最高だったことが、日本貿易振興機構(ジェトロ)青森貿易情報センターの調査で分かった。北海道産ホタテの生産が減少する一方、中国でのホタテ人気もあり、青森県産ホタテの売れ行きが好調だったという。主力のリンゴも堅調で、輸出総額を押し上げた。
農水産物の内訳はホタテなどの「水産物」が97億7800万円(前年比29.0%増)。このうちホタテは51億100万円(同185.9%増)と大幅な伸びを見せた。イカも4億9900万円(同43・5%増)と好調だったが、ナマコなどの軟体動物は12億2100万円(同48.8%減)と減った。
青森を代表する農産物のリンゴは近年、特にアジアで人気が高く、87億6800万円(前年比25.7%増)。地域別の輸出額では、台湾、香港、中国、タイ、シンガポール、ベトナムの順となっている。
また、「木材・紙及びその製品」と農水産物を合わせた輸出合計額は約248億円となり、県が18年までの達成を目指していた目標額210億円を前倒しで上回った。
調査は、同センターが八戸港と青森港、青森空港を通関した貿易量と、県内企業へのアンケート(輸出139社、輸入85社が回答)を基に集計した。【成瀬桃子】