ドイツ銀は規模縮小を目指している-CEOが合併検討報道受け説明
- ドイツ銀がコメルツ銀との合併可能性を検証したと独誌が伝えた
- 検討は極めて初期段階で「理論的性質」のものだったとマネジャー誌
ドイツ銀行のジョン・クライアン最高経営責任者(CEO)はフランクフルトで31日開かれた会議で、同行が独コメルツ銀行との合併の可能性を検討したとの報道を受けた質問に対し、ドイツ銀は規模の縮小を目指していると述べた。
ドイツ銀が合併相手を探しているかどうかを問われた同CEOは「現在進めている作業の一部はわれわれの銀行を若干小さくかつシンプルにすることだ」と説明した。独誌マネジャー・マガツィーンは同日、ドイツ銀による合併検討は極めて初期段階で、「理論的性質にすぎない」ものだったと伝えた。
クライアンCEOは資本基盤強化や業績好転をなかなか実現できず、同行の時価総額は今年これまでに約43%減少している。昨年発表した抜本的な見直し計画の中で、同CEOは大規模な人員削減や高リスク資産の売却、配当支払い停止などを打ち出した。ドイツ銀の投資銀行は欧州最大規模。
アトランティック・エクイティーズのロンドン在勤アナリスト、クリス・ウィーラー氏は、ドイツ銀とコメルツ銀が「合併する公算は小さい。競争上の大きな懸念があるためで、合併となれば多くの人々が悪いニュースとして捉えるだろう」と指摘した。
ドイツ銀とコメルツ銀の担当者はコメントを控えた。
原題:Cryan Shoots Down Merger Report as Deutsche Bank Seeks to Shrink(抜粋)
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