生薬名では山梔子(さんしし)と言います。
日本では「クチナシ」と言って、〈口無し〉の意で果実が裂けないと言う意味があります。
花言葉は「私は幸せ者」「とても幸せです」「喜びを運ぶ」「優雅」「清潔」「洗練」です。
昔は果実を赤みを帯びた濃黄(くちなし色)の染料として用いられていましたが、現在は食品の色付けなどに使用されるだけの様です。クチナシの実は、漢方専門薬局で漢方薬、食料品店で天然の着色料として、入手する事が出来ます。
香りを嗅ぐと良い甘い香りがして、穏やかな良い気分にしてくれます。ついつい木の傍を通る度に香りを嗅ぎたくなります。
薬用で利尿剤として使用されるほか、効能も色々ありますよ。
山梔子(クチナシ)
山梔子(クチナシ)とは
アカネ科の、高さ1.5~2mの常緑低木で暖かい地に自生する植物で、葉は光沢のある深緑色で側脈がはっきりしており、楕円形です。夏前の梅雨時に、良い香りの白色で大形の花を開きます。花冠は下部が筒状で、上部が大形の6花弁です。雄しべは細長い葯(やく)が6本あります。柱頭はこん棒状で、がくは下部が筒形になっており、上部は細長く6片です。果実はがく筒に包まれ成熟し、黄赤色になります。原産地は本州の西部、四国、九州、中国大陸にも自生します。花や葉を観賞用に庭園に植えられ、ヤエクチナシ、フイリクチナシ、コリンクチナシ、マルバクチナシなどその他多くの園芸種があります。
山梔子(クチナシ)の実
効能
効能1
腰痛、打撲、腫れ物
利用法1
湿布薬として外用にする
クチナシの実5~6を粉末にし、卵白を加えペースト状に練り上げ、患部に厚く塗り、ガーゼを当てる。乾いたら取り替える。そうする事で熱を吸収し痛みを和らげる。キハダの粉末(黄柏末)を同じ量混ぜると効果がアップする。
効能2
黄疸
利用法2
クチナシの実8gを水600mlで3分の2になるまで煎じ、1日3回に分け飲用する。
黒焼きにしたクチナシを1~2g飲用しても良い。
効能3
眠れない、イライラする
利用法3
煎じて飲用する
クチナシの実5gを、水600mlで半分の量になるまで煎じ、1日3回に分け、食後に飲用する。
クチナシ酒を飲用する
クチナシの実で作ったはお酒は、神経を鎮め、血行も良くするので、イライラして眠れない人は、就寝前に飲用すると良い。
黒ダイス65gを皮が破ける程炒ってから、クチナシの実50gと一緒に細かく砕き、ホワイトリカー800mlに漬け込む。2~3ヵ月後に布でこし、就寝前に20~30ml飲用する。
山梔子(クチナシ)の花とつぼみ
その他の効能
急性胃炎、扁桃炎、痛風、更年期障害
採集
成熟した実を摘み取ります。
保存法
日干しにして乾燥させます。
以上が山梔子(クチナシ)についてでした。
香りが良いだけでなく上記の症状に効果がありますので有効活用しましょう。