低温調理ブロガーを自称し肉料理の記事を結構書いているんですが、肝心の低温調理器が売れていない、、、もとい、低温調理器と低温調理そのものが思いのほか浸透していないことにきづいたので、今日はわたしが大変お世話になっている素晴らしい調理器、「Anova Precision Cooker」を露骨にご紹介したいと思います。
きっかけはある方の一言
ネタにこまったら料理記事を書いているわたしですが、おかげさまで料理記事は検索需要もありジワジワ伸びるので趣味と実益を兼ねていて非常に相性がいいんです。
「よっしゃ、低温調理で一旗あげたるわい!」
記事を書くたびに、低温調理のアフィ・・・いや、低温調理仲間を増やすためにANOVAの購入先を掲載していたんですが、思ったほど効果は出ておりません。
「まだ、旨そう度が足りないんやな!」
そう思っていた時、ある女性からこんなブコメをいただきました。
よだれが出そう。ますます気になってきました。 / 他2コメント https://t.co/jtcl3L3tZw “【ANOVA低温調理】特売品のオーストラリア産ステーキ肉を低温調理で超絶美味に - だがそれがいい” https://t.co/bZw1BwdYsM
— りえ (@pilattu) 2016年8月15日
コメントをくれたのは、はてブロ「いまのわたしにできること」のりえ(元ぴーらっつ)さんです。
わたしもいつもブログを読ませてもらっておりますが、既存の働き方に疑問を抱き、新しい働き方を実践しているところ等は、考え方に共感できる部分があり、同じく小さい子供を持つ親でブロガーという共通点もあるので非常に親近感をもっていました。
コメントいただけるだけで光栄です!
りえさんのブログはこちら↓
ん?でもまてよ?
美味しそうだと思ってもらえるのは、うれしいけど「ますます気になってきました。」ってことは買うほどじゃないってこだよね?ANOVAを!
売りたい!
万が一、買ってくれてたとしてもわたしには2%しか入らないけど、売りたい!!
率直な意見の中にこそヒントはある
いつかか買わせてやる!このブログのリンクから。
そして、twitterで「いつか買わせてやる!」的なリプライをしたところ、こんなコメントをいただきました。
@nitoshi1980
— りえ (@pilattu) 2016年8月15日
今料理に手をかけてられないので買ってないですが、かなり欲しい度高いです(笑)
さすがです!
私が気にしてるのは使わなくなってしまうこと、場所をとらないこと、扱いが簡単なことです(*^^*)
なるほど!
そのあたりの不安を取り除ければより購買意欲が湧くというわけですね。
たしかにわたしが購入する時も、高い買い物なので買っても無駄にならないか、場所をとらないか、設置や設定や調理自体が面倒ではないかなどは調べました。
いざ、自分が買うとそういう視点て欠けてしまいがちですが、そういうところにブログを書くヒントがあるのか!さすがです。
初心に戻って「Anova Precision Cooker」を紹介しようとおもいます。
低温調理器「Anova Precision Cooker」
正式名称はAnova Precision Cookerというそうです。日本語にするとAnova精密調理器って感じです。キャッチーじゃない、そして呼びにくい。
Anovaというのはメーカー名ですが、呼びやすいのでわたしはこの調理器自体をANOVAと呼んでいます。日本語で表記するとアノーヴァかアノーバです。
低温調理とは
肉や魚などは生の状態だとムニムニーネチョネチョーな食感ですが、火を通すと歯切れのよい食感になります。
それはタンパク質が収縮し弾力が生まれるためで、その変性がはじまる温度は50℃といわれています。
そして、66℃を超えるとタンパク質ががっちりとつかんでいた水分が分離されそとに出てしまうため、徐々にパサパサし硬くなっていきます。いわゆる肉汁がそとに出まくっている状態です。
出典:http://ramwang.fc2web.com/tekion.htm
そして、お肌がプリプリになるとかで有名なコラーゲンは生の状態では硬いゴムのような食感ですが、56℃くらいから徐々に溶けていきトロットロに柔らかくなっていきます。
したがって、タンパク質が固まらずコラーゲンが溶けている状態が最も肉が硬い状態がもっとも肉が柔らかく調理されている状態ということになります。
普通にフライパンで肉を焼く場合は、肉の温度は上がりすぎ、短時間調理のためコラーゲンも溶けないのでこの硬い状態に近いと言えると思います。
この、肉を柔らかく保てる温度帯で調理をするのが低温調理で、それを可能にする調理器具が低温調理器です。
殺菌について
肉の柔らかさ以外に気にしなければならないポイントとして殺菌があります。
これはもう正直よくわかりません。
↓は殺菌の目安です。
0-8度 増殖しないが死なない
8-15度 徐々に増殖する
15-30度 かなり増殖する
30-38度 激しく増殖する
38-40度 かなり増殖する
40-60度 徐々に増殖する
60度以上 5-10分で死滅する
100度 数秒で死滅する
60℃以上であれば10分程度加熱すれば殺菌が完了するということになりますが、すべての菌がこの温度に対応しているわけではありません。
そもそも、動物の体内でウィルスや細菌がいるのは通常は気道と消化管のみで肉の表面にいることはあっても内部にはいないそうです。
わたしは60℃以下の温度の調理も試しましたが、そういう時はというか60℃以上の場合でもほぼ必ず表面はグリルやフライパンで高温で焼くようにしています。その場合、当然表面の温度は100℃を超えるので、ほとんどの細菌は死滅していることになります。
それ以上のことを気にしだすと外食だろうと自宅だろうとウェルダン以外は食べられないということになってしまうのでそこは、
・衛生面で信頼のおけるお店で肉を調達する
・肉の扱いに気をつける
・まな板や包丁の衛生管理をしっかりとやる
・表面はかならず焼く
などに注意してリスクを最小限にしましょう。
そこまでして低温調理をする理由?美味しいからです!
塊肉の表面には菌がいますが低温調理の場合はほとんどが塊のまま調理してから表面を焼くパターンなので危険性は薄れます。
逆に、薄切りや細切れ、ひき肉などは肉の表面が使われているということになるので、全体によく火を通さないと危険ということになります。
まあ、低温調理でハンバーグつくろうと思っていた人は注意してください。
Anova Precision Cookerの大きさ
これが実際のANOVAです。
円筒状です。取り付け用の輪っかに通して鍋などの容器に固定して使用します。
収納面を気にする人は多いと思いますが、厚みもないので輪っかと本体をバラさなくても収納可能。バラせばもっと楽に収納できます。
ちなみに、写真を撮るために引き出しに入れてみましたが、わたしは使用頻度が高いのでほぼ出しっぱなし状態です。
Anova Precision Cookerの操作性
操作は非常に簡単です。
本体には、start/stopボタンとタイマーボタン、マウスホイールのようなダイアルがついており、直感的に温度と温度の設定が行えます。
また、BluetoothとWi-Fiに対応しているので、スマートフォンにアプリをインストールすればアプリから簡単に温度と時間の設定が行えます。
調理が完了したら、アプリはポップアップ通知で知らせてくれ、本体は停止するまでピッピッと音を鳴らして調理終了を知らせてくれます。
安全対策も申し分なく、万が一長時間調理で水が蒸発してなくなってしまっても水位がMIN以下になったら自動で調理を停止してくれます。
初めてつくった温泉卵の記事はこちら。
Anova Precision Cookerの使い方
使い方はとっても簡単。
食材をジップロックに入れて真空にしている間に
お湯を入れた容器にANOVAを設置し、温度を設定
設定温度に達したら、食材を沈めてタイマーをセットしたら調理開始
タイマーが終了したら完成
Anova Precision Cookerの魅力
- お店でしか食べられないような柔らかい肉を自宅で食べることができる
- 放置できる
- 他の低温調理器にくらべ場所をとらない
お店でしか食べられないような柔らかい肉を自宅で食べることができる
魅力はなんといっても今まで、外食でしか食べられなかったような柔らかい肉を自宅で食べることが出来るということ。
好きな部位を好きなように調理していいんです!
放置できる
温度設定と時間設定のコツをつかむまでは多少の慣れが必要ですが、長時間放置してる間に調理が出来るということ。
普通にコンロで鍋に入ったお湯を温めても、温度計があれば低温調理は可能ですが、付きっ切りになってしまうことでしょう。
他の低温調理器にくらべ場所をとらない
一般的な低温調理器ってこんな感じの鍋タイプのものが多いんですよね。
これだと、収納スペースをかなり圧迫しますが、前述したとおりANOVAは棒なので場所をほとんどとりません。
あえてデメリットをあげるとするならば
ほとんどデメリットは無いに等しいですが、良いことばっかりいってると胡散臭くなってしまうのであえてデメリットをあげるとすれば、
- ジップロックの消費量がとんでもなく増えた
- 食費があがるかも
ジップロックの消費量がとんでもなく増えた
ANOVAを使い始めてからジップロックをものすごく頻繁に使うようになったので、消費量が以前に比べるとかなり増えました。
といっても毎日使っているわけでもないので、「使いすぎて家計を圧迫するー!!」ってことは全然ないです。
食費があがるかも
ジップロックの消費もそうですが、肉が本当に美味しくて飽きないので肉をものすごく食べたくなってしまいます。結果、たんぱく質の摂取量が増え糖質の摂取量が減るので健康的には非常に良いのですが、若干食費が上がるかもしれません。
まあ、美味しいものを食べる為にはある程度は仕方ないですね!
ANOVAを買って起こった変化
ここまで、使い勝手や収納面に触れながら「Anova Precision Cooker」の素晴らしさに付いて書いてきました。
少しでもANOVAの素晴らしさが伝えることができたなら幸いです。
そうそう、そういえばわたしの妻は肉が紅いのが嫌で焼肉でもステーキでも肉料理はなんでもかんでもウェルダンだったんですよ。
実際、ファミレスに毛が生えたようなステーキ屋のレアとかってかなり怖いですよね。
それが、わたしが「中は紅いけどちゃんと殺菌も出来てるから大丈夫!」ということを懇切丁寧に説明し続けたところ、中が紅い=危険という認識を拭い去ることができ、今ではこんなステーキ肉も食べられるようになりました。
まあ、外食ではあいかわらず紅い肉はイヤみたいですけどね。
ANOVAを買ってから2ヶ月ほど経ち、10〜20回は肉の低温調理をしましたが、失敗したものもふくめて1度も食中毒にはなっていません。
むしろ低温調理をはじめてから以前に比べると殺菌や肉の温度に関する知識が増えてしまったので、外食で生っぽい肉を食べるのがちょっと怖くなってきたくらいです。
鳥刺しとかマジで怖いです。信用して食べてアタるくらいなら、自分で気をつけてつくってアタる方がまだ救いがあります。
まあ、出てきたら食べますけど。
買って使わなかったらもったいない
決して安い買い物でもないので買って使わなかったらどうしようと考える人もいるかと思いますが、そこはなんとも言えません。
前述した通り、温度設定だったり殺菌だったりにはそれなりに気を使わなくてはならないので料理や食に興味がない人が使うのは難しいと思いますが、肉好きor料理好きのどちらかでも当てはまっていれば、やっているうちに楽しくなるし美味しさには感動するはずなのでどんどんハマっていくと思いますけどね。
低温調理に関するブログは色々よみましたが、買って後悔したっていう記事はあまりみたことはありません。
買うか買わないかはあなた次第。
Anova Precision Cookerの購入するには
Anova Precision Cookerはこちらの公式サイトから購入することができます。
価格は$199です。
ただ、こちら海外からの発送でプラスの送料が$35くらいかかるそうです。さらに日数もかかると思うので、2,000円くらい高くなってもいいから早く確実に受け取りたいという人にはAmazonがおすすめです。
わたしはAmazonで購入しました。
2016/8/16時点では26,800円です。
わたしが買った時よりだいぶ安い・・・。
また、電源プラグの形状が特殊なのでこのような変換アダプタが必要になります。
こちらはAmazonで買うより近所の家電量販店とかで買ったほうが安いと思います。
おわりに
ANOVAサイコーってことを伝えたくて長々と書いてきましたが、わたしの熱い想いはりえ(元ぴーらっつ)さんに届いたのでしょうか(笑)
本当に買ってもらおうと思ったわけではないんですが、「ブログは誰か一人に向けて書くべきだ」という記事を先日読んだのでこんな感じで書いてみました。
そうだ、最近一人暮らしを始めて自炊にハマっている「今日はヒトデ祭りだぞ!」の
✩←ヒトデさんにもオススメしておこう。 料理センス良さそうだし!
とんぺーやきたるものにチャレンジしてみた。卵先輩固まるの早すぎワロタ pic.twitter.com/Tm01PEcnlO
— ☆←ヒトデ@はてなブログ (@hitodeblog) 2016年8月8日
長々とお付合い頂きありがとうございました。
【追記】2016.08.16
記事公開後、こんなコメントをいただきました。
家庭で肉をお店並みに美味しく食べたいなら絶対に持っておくべき低温調理器具「Anova Precision Cooker」について書く - だがそれがいい
お肉だけじゃなく、お魚も調理できないのかしら。あと野菜の低温調理も一時期流行したような・・・。
2016/08/16 17:29
ああ、わたしが肉料理ばっかつくってたので魚料理のことにはまったく触れていませんでした。失礼いたしました。
魚料理も全然つくれます!
出典:http://gigazine.net/news/20150116-anova-precision-cookers/
やわらかフワフワの魚料理をつくることができます。
野菜はやりませんね。水じゃなくて50度くらいのお湯で洗うのとか以前流行りましたね。
ーー追記ここまでーー
読んでほしいANOVA関連記事はこちらです。よろしければどうぞ。