こんにちは、arto総研のToshiroです。いつもお読みいただきありがとうございます。今回は西洋美術史における絵画の祖、ジョットを紹介します。
ジョット
ジョット・ディ・ボンドーネ(1267‐1337年、諸説あり)はゴシック期を代表するイタリアの画家です。西洋美術において、絵画の出発点的存在で、西洋美術史における重要人物です。
ジョット以前はビザンティン様式が根強かったのですが、ジョットの登場により絵画の表現の幅が広がっていきます。分かりやすく言えば、ものすごく堅苦しかった絵画がジョットにより自然的で親しみやすい絵画へと変化していきました。
ジョットが行った表現は革命的なもので、後世の画家にも大きな影響を与えます。そして後のルネサンス美術へ引き継がれていくことになります。「絵画の祖」という呼び方は決して大げさなものではないでしょう。
作品紹介
『聖痕を受ける聖フランチェスコ』
ジョットの代表作です。ルーブル美術館が所蔵しているのでジョットの作品の中では結構有名な方だと思います。聖フランチェスコがセラフィム(天使)を通じて聖痕(イエスが磔刑の際に付けられた傷のこと)を受ける場面を描いた作品です。
『荘厳の聖母』
ジョットの特徴がよく伺える作品で、美術史において非常に重要な作品です。祭壇画の基礎とも言うべき作品。描かれているのは聖母マリアと幼子イエス、そして2人を取り巻く聖人たちです。マリアとイエスの描かれ方はビザンティンのような平面的ではなく、また内面性を巧みに表現しています。
『ユダの接吻』
スクロヴェーニ礼拝堂壁画の中の1枚で、ユダの接吻を主題とした作品です。イエスの弟子であるユダは銀貨30枚でイエスをユダヤの司祭に身柄を渡す密約をします。その後ゲッセマネにて、司祭にイエスがどの人物であるのかを知らせるための行為としてユダはイエスに接吻します。
『キリスト磔刑』
タイトルの通り、イエスの磔刑を描いたものです。ユダの裏切りにより身柄を拘束されたイエスは受難の後、十字架にかけられます。イエスの右わき腹から血が出ていますが、これはイエスが十字架にかけられた後、イエスの死を確認するためにある兵が槍を突き刺したからです。イエスの表情やまわりの人々からは深い内面性が感じられます。
スライドショーもあるので良かったら見てみてください。
今回もお読みいただきありがとうございました。
Toshiroでした。それでは、また。
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