夏といえばビール! ビール業界で働く人たちの声を聞いてみた。
2016/07/21
2年振りに上半期のビール出荷量が増加したことで話題を集めているビール業界。政府与党ではビールの税率引き下げに向けた議論が行なわれると言われていることもあり、各社とも新製品を発売し、攻めの姿勢に転じています。では、ビール業界で働く人はどんなところに魅力を感じているのでしょうか? 今回はアサヒ、キリン、サントリーの大手3社に注目してみます。
給与への満足度が高く、残業も少なめ!
まず、各社の年収や勤務時間について、企業分析・研究レポートから読み解きます。
【アサヒビール】 【キリンビール】 【サントリーホールディングス】
アサヒは654万円(回答者の平均年齢:36.2歳)、キリンは886万円(回答者の平均年齢:45.7歳)、サントリーは707万円(回答者の平均年齢:42.1歳)という高年収! 回答者の満足度は3社とも約70点となり、給与面に満足している社員も多いことが伝わります。ちなみに社風として「年功序列」と答えた人の割合が3社とも高く、経験が給与に反映されるシステムである点も共通しているようです。勤務時間を見てみると、3社とも9〜10時間となる結果に。平均すると1日1〜2時間の残業をしているということになりますが、目立って多いわけでもないようです。
福利厚生制度、教育制度が充実!
続いて福利厚生と教育・研修制度について見ていきます。
【アサヒビール】 【キリンビール】 【サントリーホールディングス】
福利厚生全般の納得度はアサヒ80点、キリン78点、サントリー76点とおよそ80点前後という高評価。出産・育児制度についても認知度が高く、アサヒ78%、キリン100%、サントリー80%の人が「ある」と答えています。
教育・研修制度に関しての評価も平均的に高く、アサヒ71点、キリン68点、サントリー70点とおおむね70点という結果になりました。社員・元社員のクチコミを覗いてみましょう。
アサヒビール の社員の声はこちら
- [60代以上 / 男性 / 元社員(正社員) / 営業系]
- お酒関係の資格(ワインアドバイザー等)に対して、会社のフォロー体制も充実している。(合格した場合は、受験料他必要経費のほとんどを負担)
それ以外の資格取得に対しても、会社のフォロー体制は充実している。 研修制度も新入社員から始まり、各クラスごとの社内・外部研修も充実している。
キリンビール の社員の声はこちら
- [50代 / 女性 / 現社員(正社員) / 医薬・化学・素材・食品系専門職]
- 研修制度も整っているのですが、off JTで育成するよりは、OJTによる経験を重視するようなところがあります。技術系は特に研究職よりは(地方の)工場で仕事をすること、現場経験を重視する傾向が強いと思います。
サントリーホールディングス の社員の声はこちら
- [20代 / 女性 / 元社員(正社員) / 企画・事務・管理系]
- 【教育・研修について】入社後一ヶ月近く新人研修があり、その後も配属先に応じた細かい研修がありました。5年、10年研修、産休明け復帰した女性向け、管理職、など多数。
3社とも、職種に応じたフォロー体制が整っているようです。業界的にはOJT(職場内訓練)を重視しているように見受けられます。「基本横の繋がりは強いので、何でも相談できる空気ではあります」「個人的なことを含めて親身に相談に乗ってもらっている」といった人間関係の良さに関するコメントも目立ちました。
安定性のある環境だからこそ社員が定着する
会社の安定性について見てみましょう。
【アサヒビール】 【キリンビール】 【サントリーホールディングス】
アサヒ82点、キリン71点、サントリー79点といずれも高い評価を受けていることがわかります。また、社員の定着性について聞いた項目では、アサヒ74点、キリン75点、サントリー76点と、平均75点という水準に。これらの数値の源である「仕事のやりがい」に注目し、社員・元社員の口コミをチェックしてみましょう。
アサヒビール の社員の声はこちら
- [30代 / 男性 / 現社員(正社員) / 営業系]
- 海外マーケットに対して会社の規模をいかした極めてダイナミックなアプローチができる。投資額も案件次第で億単位は余裕で平社員でも提言できるのが魅力的。考えたことを行動に移せる態勢も整っているのもいいと思う。
- [40代 / 女性 / 現社員(非正社員) / 企画・事務・管理系]
- 優秀な人が周りにたくさんいるので、影響される。社員にはすごくたくさんの研修制度が用意されている。独自に勉強をしている人も多い。
資格取得の支援もある。頑張りたいと思う人にはどんどん参加できる機会がある。
キリンビール の社員の声はこちら
- [40代 / 男性 / 元社員(正社員) / 電気・電子・機械系エンジニア]
- 取引先との折衝など、ネームバリューで優位に立てる。相手が、どう思っているのかは、あえて考えずに強引に話を進めるのは、その後のことを想定せずに実行できるので、ある意味楽しい。ガリバーなので取引先が、拒むことはありえない。
- [50代 / 男性 / 元社員(正社員) / 営業系]
- 個人の裁量が大きいため、個人で悩む機会があるが、先輩や同僚が気にかけてくる。個人プレーよりチームプレーを是とする文化が根付いている。そのため成長を早く感じたり、多々感じる機会が増える。一定レベルまで能力アップする時間は早い。
サントリーホールディングス の社員の声はこちら
- [50代 / 男性 / 元社員(正社員) / 企画・事務・管理系]
- 有能な社員が多く、あらゆる面で切磋琢磨出来る環境にある。向学のためのセミナー参加は大いに推奨される。定期異動が非常に多く、好むと好まざるに関わらず多岐にわたったキャリア形成を可能とする。もちろん強く望めば、一つのキャリアを尖らせることも出来る。
- [20代 / 女性 / 元社員(正社員) / 企画・事務・管理系]
- とにかく社風が良く、明るく活気に満ちた環境で仕事が出来た。
結婚退社して年月が経ってしまったが、いまだに年一回同期会があり、70~80人の参加がある。
会えばすぐに当時に帰り、”スコール!”と乾杯し、語り合い笑い合い・・・皆の顔が輝く。
いまだに”やってみなはれ”精神にあこがれ、愛社精神を持ち続けています。
社員たちが、大企業の安定感に甘えすぎることなく、新たなビジネス機会の創出に向けて積極的に取り組んでいることが伝わってきますね。教育の機会も多く、頑張りたいと思っている人には最適な環境かもしれません。
ビール業界には「飲みにケーション」が健在?
会社の安定性について見てみましょう。
【アサヒビール】 【キリンビール】 【サントリーホールディングス】
かつてのサラリーマンたちは、仕事終わりに上司や同僚たちとお酒を飲みに行っては、交流を深めたものでした。しかし、時代が変わって、お酒を飲まない若者が増えたこともあり、「飲みにケーション」は今や死語に…。しかし、「同僚との飲み会が多い?」という質問に対して「YES」と答えた割合は、アサヒ54%、キリン75%、サントリー80%!ビール業界での「飲みにケーション」はまだまだ健在のようです。「お酒を扱う企業のため、社員、派遣問わず、営業マン、内勤問わず、一緒に飲む機会が非常に多いため、仕事以外の話をしたり、深いコミュニケーションがとりやすい環境でした」「飲む機会がメチャ多い」と、お酒にまつわるコメントが多かったのも特徴的。お酒好きにはたまらない職場かもしれませんね。
いかがでしたか?この記事がビール業界を知るきっかけとなればうれしいです。各企業についての理解を深めたいという方は、ぜひ下記をチェックしてみてください。
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