北極圏、人々の暮らし生き生き 大阪の探検家、京都で写真展
1年の半分を北極圏グリーンランドで暮らす探検家による写真展「極北のエスキモー民族と自然」が、京都市下京区花屋町通烏丸西入ルの「しんらん交流館」で開催されている。伝統的な猟や、一面が白い氷で覆われた世界などを撮影し、厳しい環境に住みながら先住民と芽生えた温かな交流の一端を伝えている。
山崎哲秀さん(48)=大阪府高槻市=で洛南高(南区)を卒業後、探検家の故植村直己さんにあこがれ、その足跡をたどるように南米アマゾンやグリーンランドなどを探検してきた。
会場では、写真パネル約60点が陳列。巨大なセイウチを仕留め数人がかりで引き揚げる狩猟の光景や、トナカイの毛皮を着た老夫婦を写した作品が並ぶ。
また、電気がともる集落の夜景や、温暖化で氷が減り入港回数が増えた船の写真を通して、伝統的な生活が失われていく現状を訴える。ホッキョクグマやアザラシの革で作った防寒着も展示する。
山崎さんは「北極圏の現状を知り、温暖化など身近な環境問題に気を留めてもらいたい」と語る。31日まで(13~16日休館)。入場無料。
【 2016年08月10日 19時49分 】