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 「トランプ氏は無自覚なロシア政府の諜報(ちょうほう)員だ」――。米中央情報局(CIA)のモレル元副長官は5日付の米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿し、共和党の大統領候補となったトランプ氏を強烈に批判した。「大統領に不適格なだけでなく、国の安全保障を危険にさらす」とも警告した。

 モレル氏は寄稿で「CIAでの33年間、両党の大統領に仕えてきた。どちらの党員でもなく、大統領の好みを口にしたことはなかった」と強調しながら、沈黙を破る決断をしたと告白。

 旧ソ連の国家保安委員会(KGB)出身のロシアのプーチン大統領について「個人の弱点を特定、利用するよう訓練された諜報員だ」とし、プーチン氏を持ち上げる発言をしてきたトランプ氏を「プーチン氏の計算通りに反応している」と指摘した。

 一方で、ホワイトハウス地下にある危機管理室で、国務長官だった民主党のクリントン氏の判断・決断力を見てきたとし、「きちょうめんで思慮深く、探究心が強く、説得力のある議論には柔軟に意見を考え直す」と分析。大統領にふさわしいと称賛した。(ワシントン=佐藤武嗣)