(英エコノミスト誌 2016年7月30日号)
米民主党の大統領候補指名を争ったヒラリー・クリントン前国務長官(左)とバーニー・サンダース上院議員。ニューハンプシャー州ポーツマスで開かれた集会で(2016年7月12日撮影、資料写真)。(c)AFP/Justin SAGLIO〔AFPBB News〕
ハッキング事件がバーニー・サンダースと米国に対する陰謀論に拍車をかけている。
他国の国内問題には絶対に干渉しない、とウラジーミル・プーチン氏は断言してきた。しかし、他国の侵略や、他国で最も腹黒い政治家への資金援助はその限りではなかった。恐らく、米国の民主党や同党の大統領候補を困惑させる陰謀を企てることも同様だろう。
民主党全国委員会(DNC)の電子メールをめぐるスキャンダルでロシア政府がどのような役目を担い、何の目的でそれを行ったのか、そして誰が最も傷つくことになるのかについては、正確なことはまだ分かっていない。
現段階で分かっているのは、DNCの複数のメールアカウントがハッキングされ、1万9000通を超える電子メールが内部告発サイトのウィキリークスで7月22日に公開されたという事実のみだ(その5日後には、盗まれたボイスメールもいくつか追加された)。
そのいくつかは、DNCのメンバーが予備選挙でヒラリー・クリントン氏に肩入れしたという、バーニー・サンダース氏の支持者らの確信を裏付ける内容だった。特にひどいメッセージの中には、サンダース上院議員は無神論者だとほのめかすことを提案しているとおぼしきものもあった。
サンダース氏の支持者らは憤慨しており、フィラデルフィアで開催される全国党大会を妨害する意向をすでに明らかにしていた。メールの流出を受けて、デビー・ワッサーマンシュルツ下院議員(フロリダ州)は7月24日、DNC委員長の職を辞した。