20年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(79)が1日、新都知事に決まった小池百合子氏に「先制パンチ」を見舞った。森会長はこの日朝、五輪開幕の迫ったリオデジャネイロ入り。経由地のフランクフルトで当選を知ると、リオ市内のホテルで記者に囲まれ「全体をよく見て、もっと勉強してもらいたい」と新知事の五輪政策を痛烈に批判した。

 森会長は「規模と費用をコンパクトに」とする小池氏に対して「コンパクトにすると費用が膨らむ。なるべく金を使わずにやることを考えた結果」と広域開催に至った経緯を説明。交通インフラなどを例にあげて「開催地の長として、一生懸命やってほしい」と費用面以外にも、多様な問題への取り組みを求めた。

 大会成功に向けて、組織委員長と都知事の協力は不可欠。しかし、決して2人の仲は良好とはいえず、今後も衝突が避けられそうもない。「まずは都知事としての意見を聞きたい」と話す森会長だが「私から伺うことはしない」と小池氏からの説明を待っている状態。協力態勢を築けるかという質問にも「小池さん次第だ。私はボランティアでやっている。そこをくみ取っていただかないと」と真っ正面からのぶつかり合いも辞さない構えだった。(リオデジャネイロ=荻島弘一)

 ◆森氏と小池氏の関係 小池氏はかつて、森氏も会長を務めた自民党の「清和政策研究会」に所属していたことがある。ただ森氏は、複数の政党を経て自民党に入党した小池氏を快く思っていなかったとされる。08年自民党総裁選で、小池氏が森氏の意向に反して出馬したことで関係がさらに悪化したようだ。小池氏は1日夜のNHK番組で、森氏の発言について問われたが、言及しなかった。