来年8月末で閉館 施設老朽化で
北海道小樽市にある石原裕次郎記念館が来年8月末、施設の老朽化を理由に閉館することになった。1991年7月の開館以来約1800万人が訪れた人気施設だったが、浅野謙治郎館長(68)は「惜しまれる形で閉館するのも、裕次郎さんらしくていいのでは」と話している。
石原さんは父親が商船会社に勤めていた関係で、3歳から9歳まで小樽で過ごしたといい、記念館は石原さんの希望で小樽のヨットハーバーに面した場所に開館。鉄筋コンクリート造り2階建て約3600平方メートルで、石原さんの衣装やドラマで使用された車、映画のフィルム、レコードなど約2万点が展示されている。
展示品などは、石原さんの自宅がある東京に戻される予定。浅野館長は「若い方の中には石原裕次郎の名を知らない人もいる」として、全国縦断の展示会を検討中という。
入館者は全国から訪れ、92年には約126万人が訪れたが、昨年は約20万人に減少。海沿いにあるため塩害の影響で建物や設備の傷みが進み、映像機器の更新などにも多額の費用が見込まれることから、運営する石原インターナショナル(東京)が7月に閉館を最終決定した。【三沢邦彦】