2016年07月23日 (土)
追悼。テレビの巨人たち 武田真一
僕は幼いころかなりの「テレビっ子」だった。
最初のテレビの記憶は、白黒の画面で見た山本リンダさん。
まだ幼稚園にもいけない歳だったのに、大ファンだったのを覚えている。
小学生になってからは、アニメや特撮ヒーローはもちろん、歌番組に時代劇、刑事ドラマなどなど、
兄弟が多く親の目が届かなかったこともあったのだろう、一日中テレビを見まくっていた。
眠りが浅かったので、時々深夜に起き出して、やっぱりテレビを見ながらすごした。
シャバダバシャバダバ…という音楽が流れると、罪悪感と好奇心でたまらなくなった。
「世界まるごとハウマッチ」や「クイズダービー」はもちろん、毎週欠かさず見た。
巨泉さんの豪快な笑い声は、いつも我が家の食卓を明るくした。
その巨泉さんの訃報を、僕がテレビで伝えるとは。
永六輔さんに続いて、ショックを受けた。
ニュース原稿には、「テレビの草創期を支えた…」と書いてあった。
「テレビの黄金期」と書き換えたほうがいいんじゃないかと思った。
あの頃のテレビは、本当に面白かった。僕の心の中で、まばゆいばかりに輝いている。
でも、やっぱり、書き換えるのはやめた。
「黄金期」は、これから、僕らがつくらなければならないのだ。
そんな気概でやれ!と、あの豪快な声で言われた気がしたのだ。
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