2016.07.21 19:00
『Pokémon GO』(ポケモンGO)を任天堂株式会社、株式会社ポケモンと共に開発した「Niantic, Inc.」の川島優志氏とメディア芸術祭受賞展示IngressのAPIを用いたインスタレーションを制作したライゾマティクスリサーチの真鍋大度氏が、ARを活用したスマホ位置情報ゲーム『Ingress』のユーザーイベント会場にてIngressの魅力について語ってくれた。すでにIngressにハマっている方も、興味があるけどまだ初めて無い方も、そして筆者のようにレベル途中で止まっている方も是非読んで欲しい。身体性を拡張する新しいゲームの魅力を再発見するだろう。
7月16日、お台場で10,000人以上が集まるイベントが開催された。Ingressのユーザーが集まる『Aegis Nova(イージスノヴァ)』だ。ヨーロッパ、アメリカ、アジアなど海外からも1,000人以上参加しており世界各地でファンを魅了しているイベントだ。そのラストを飾るDJ/VJプレイを行ったのはライゾマティクスリサーチ真鍋大度氏だが、真鍋氏も熱狂的なIngressファンであるという。『ポケモンGO』、『Ingress』開発元の「Niantic, Inc.」の川島優志氏とライゾマティクス真鍋大度氏に『Ingress』の魅力を伺った。
『ポケモンGO』、『Ingress』開発元の「Niantic, Inc.」の川島優志氏(左)とライゾマティクス真鍋大度氏(右)に『Ingress』の魅力を伺った
ウェアラブルコンピューティングは我々人類にとっては小さな一歩でもコンピューターにとっては大きな一歩である、という川島氏の言葉に今後我々が想像していないゲームが生まれてくる予感がした。そして真鍋氏が言う通り、現在スポーツ・医療だけに閉じている生体データ利用は今後ゲームでも活用できるかもしれない。手や目を使うだけのゲームから身体全部を使うゲームへの進化を近い未来に感じる。ゲームこそ我々の内部である人間の可能性と外部環境である建造物、都市とをつなぐ最高峰のメディアアートとなりビジネスプラットフォームになるやも知れない。この進化に乗り遅れないために、まずは現在レベル4である私のIngressを再起動し、街に出ることにしたい。
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SENSORS.jp 編集長
国際基督教大学(ICU)卒。IBMでエンジニア、Adobeにてマーケティングマネージャー、デジタルクリエイティブカンパニー(株)バスキュールにてプロデューサー従事後、2014年に株式会社HEART CATCH設立。 テクノロジー×クリエイティブ×マーケティングを強みにプロデュース業や執筆活動を行う。スタートアップ向けのデザイン&マーケティングアクセラレーションプログラム「HEART CATCH 2015」総合プロデューサー。 http://events.heartcatch.me/