最近、大学を卒業した後に就職せずにフリーランスになったり、なると宣言するブロガーさんが多いですよね。
今日もはてなのホットエントリーで1件見つけました。
【就活失敗】40社受けて内定ゼロのぼくはフリーランスで生きていく - いわタワー
就職が最適解とは限りませんし、フリーになること自体は悪くはないと思うんですよね。ただ、この種の「新しい働き方」とか「まだ東京で消耗してるの」って考え方をする人たちの先駆者にやたらと悪目立ちする連中が多いので、どうしても後発組が色眼鏡で見られてしまうような気がしています。
案の定、上記エントリーでも厳しいコメントが多数寄せられていました。とは言え、応援コメントや共感コメントも多く、むしろ、批判的なコメントの流れを受けて投稿された別のブロガーさんの批判記事の方が炎上気味だったのは興味深い結果でした。
「卒業後は就職」というかつての常識が崩れ、「新しい働き方」というものもある程度受け入れられる土壌が出来てきたのかと思いました。
以下、私見。
実は新しくもなんともない「新しい働き方」
なんか、やたらと自分のやっていることを新しい、凄いことのように吹聴しては若者を煽ったり、そんな姿に疑問を持つ普通のサラリーマンを小馬鹿にして、己を大きく見せようとする輩がいます。
だけれど、あんなものには何も先進性などありません。既に誰かがやっていることを大げさに言ったり、聞き慣れない言葉で言っているだけです。
田舎で生活したから何だって言うの?こちとら生まれも育ちも田舎者だが?
個人メディアで情報発信?ただのブログだろ?2000年以前に言うならともかく、今更それのどこに先進性があるのか?
就活に失敗した彼も使っている「フリーランス」という言葉だって、彼はどういう意味で使っているのだろうか?
かつて「ノマド」という言葉が流行ったこともありますし、年始の頃には瞬間風速的に「メディアクリエイター」なる言葉も流行りました。彼らはどこに消えてしまったのでしょう?
名前だけ、雰囲気だけは「新しいことやってます。」って感じしますが、実際は何をしているのでしょうか。結局、実際に行う仕事がすべてだと思うのです。
そういう意味では、こいつらみんなただの個人事業主です。全国津々浦々に溢れかえっている個人事業主。特段目新しい存在でもなく、特別なものでもない。本質的にはそのへんの定食屋のオッチャンと変わらないのです。
本気で独立を目指すなら大賛成
一部に著名な炎上系ブロガーに影響されているような学生もいるようなので、心配していますし、そんなこともあって、「まずは就職してみて、社会を体験した方が良いんじゃない?」というのが私の基本スタンスです。何となくの雰囲気でフリーランスを名乗れば、真面目にフリーランス営業している人に迷惑にもなると思うのです。
ですが、本気で、自分の力でのみ生きていこうというのであれば是非頑張ってみてもらいたいと思います。
私や、私より少し上の世代が学生だった頃は学生による起業がブームでした。多くはサークルのノリの延長であったり、悪い大人に騙されただけのものでしたが、それでも中にはアメーバで有名なサイバーエージェントのような大企業になった例もあります。
それを思えば、就職だけが進むべき道だとは言えませんし、大きな夢を描き、それを実現しようという若者がいるということは喜ばしいことだと思います。
ですから、本気でフリーランスとしてやって行く覚悟がおありなら、是非頑張ってください。逆に、ただ楽な方へ逃げたいだけなら、こっちは決して楽な道じゃないから直ぐ引き返せ。今すぐだ。
20代の時間って、お前らが思っている以上に大事な時間だ。それを無駄にするようなことだけはするな。私はドブに捨てた。非常に後悔している。そんな思いをしてもらいたくない。
私も就職先が無くて独立したクチ
学生の言うこと、やる事なんてどうしたって甘さがあるものです。っで、お節介なオッサンは一言、二言言ってやりたくなるわけです。
でも、今回の学生さんに対しては、「おいおい、大丈夫か?」と心配するとともに、「負けるな、頑張れ!」とエールも送りたくなります。
何故なら自分も彼のように就職先が無くて独立したクチだからです。
私の場合は、彼のように自らフリーランスになることを選択したという感覚は無く、本当に、これしか生きていく術がないというところまで追い込まれてのことでしたが、背景に似ているものを感じてしまい、一言言わずにはいられなくなってこの記事を書くに至りました。
似たような境遇の君を、あえてビビらせる
先にエールを送りたいと書きましたが、これも、全面的に頑張れと言っているわけではないのです。「どうしてもやるというなら止めはしない、頑張ってみろ。」そのくらいの感じ。
個人事業って、基本的には自分の好きなように働けますし、楽しいかと聞かれれば、まちがいなく楽しいです。よく友人にも言われます。「気楽そうでいいねぇ。」って。
しかし、雇われているときとは違うリスクや心配、苦労もありますし、気楽なんて思ったことはないです。
以下、いくつかネガティブなことを書きます。それを読んでなお、自分の力で頑張ってみたいというのであれば、止めはしないし、同じ経営者仲間として歓迎します。
人脈がないと仕事がない
ネットやSNSでさも簡単に集客できる、仕事がとれるように言う人らいますが、現実はそんなに甘くはありません。
もちろん、とれなくはないですよ。ただ、業種にもよるでしょうが、単価が低い。なじみの会社を使わずにネットで取引先を探す理由って何でしょうね?しがらみのない相手の方が価格交渉しやすいんですよね。
加えて最近では各業界で、原価計算もできないようなバカが価格破壊を起こしてくれているので、「安ければ良い。」というお客さんの多いネットでは相場よりも安く買いたたかれることは多々あります。
だから、ネットに頼り過ぎるとどうしても割の悪い仕事が増えてしまいます。やっぱり、顔の見える仕事の方が確実です。そんなわけで、地道な営業ってものが重要になるわけです。
そんな時、どこかに勤めていて、その頃の人脈などを利用できるのであれば良いですが、まったくの0から仕事をしていくのって、本当に大変です。間違いなく、40社巡って面接受けるよりも大変だと思いますよ。
楽しそうに見えたものが、楽しいだけじゃなかったりする
彼が記事の中でこう書いています。
大学卒業→就職というレールの外にいる方の人生が楽しそうに見えて仕方なかった。
これは自分の場合はよく言われることです。
「hesochaは楽しそうだな。」とか「自営業って良いなぁ」とか。
ハッキリ言うよ。
「自営業は楽しい。超楽しい。」
自分の意志で、責任で色々な事業をする事が出来ますから、そりゃ楽しいですよ。
最近も輸入ビジネスを始めようと友人の中国人と悪だくみしているところです。
っで、そんな様子を目の当たりにする友人らは、それを「楽しそう。」と言うわけです。たぶん、同じ様な理由でレールの外にいる方の人生を楽しそうだと思ったのではないかと思います。
だけどね、色々な事業をしていくことは確かに楽しいんですが、楽しいからやっているのかと言えば、決してそれだけの理由ではないのです。一つのサービスに特化していた場合、それで儲けられなくなると生活が成り立たなくなりますから、リスク分散のために柱となる事業をいくつか持っている必要があるわけです。
必要に迫られてやっている面も大きいんですよね。楽しいと感じるのと同じくらいに、怖いとも思っているのです。
楽しそうに見える裏側で、リスクを感じながら悩み苦しんでいることも知っておいてもらいたいです。
孤独…
「経営者とは孤高なものです。」とかエラそうにブラック企業の経営者が言っていましたが、そんな大そうなものじゃないです。単純に孤独なだけです。
経営上の不安や悩みを誰に話したって、理解してもらえるわけではないのですから。
ひとり、ビクビクと怯えながら眠れぬ夜を過ごすことだってあるかもしれない。
終わりに
さて、これでも気は変わりませんか?
変わらないのであれば、覚悟をもって自営業やってください。先に書いたように、同じ仲間として歓迎します。
プロフィール欄を読んだところ、大学では経営を学んでいたそうですし、是非、「ブログで喰っていく。」などと言わず、別の商売にもチャレンジしてみてください。
生活を小さくすれば、リスクも小さくなりますから田舎暮らしというのは悪い選択ではないと思います。ただ、都会に比べ、圧倒的に仕事は少ないですから、その辺はしっかり考えてくださいね。
散々脅かしてきましたが、私ごときでもなんとかやれています。たぶん、地道に、実直に頑張ればどうにか出来ると思います。
それと忘れないでもらいたいのが、「楽をするために必死に頑張る」というのが商売をしていく上では大切なことだと思っています。でも、これって、必死に頑張っているところが他人からは見えづらいために、傍から見ると、ただ楽をしているように見えてしまいます。
そんな風に見られている人が、某炎上ブロガーのようなことを言えば、反感しか買いませんので、フリでも良いですから謙虚でいてください。
では、また。