イギリスの歴史的な英雄、アーサー王伝説。
アーサー王はイギリスのウェールズを中心として、6世紀の前半に活躍した戦士と言われておりさまざまな伝説があります。アーサー王伝説の中で現在も語り継がれている有名な言い伝えがあります。
宿敵モルドレッドとの戦いで深手を負いアヴァロンの地に姿を消したアーサー王は、いつの日か再びもどってきて我々(ウェールズやブリタニア)を救ってくれるだろう
この伝説に、歴史上のイギリスやウェールズまたそれ以外の人々も動かされ、またアーサー王伝説と同じような伝説も生まれ歴史をも変えてきました。
アーサー王伝説をもとにして、誰がどのように影響を受け、何を成し遂げたのか?
それ自体も伝説となって語り継がれているエピソードをお話しいたします。
7世紀に救世主となった男
7世紀のブリタニアで活躍したカドワラドルという王がいました。若いころのカドワラドルは略奪者に王位を奪われ、ヨーロッパに逃亡していました。さて、復讐をしようか?と考えていた時に出会ったのがアーサー王伝説でした。
魔法使いのマーリンはブリタニアの王を密かに狙う人物にこう忠告しました。
「王座を放棄すれば将来国はお前の元に戻るだろう」
しかし、そのヴォルティゲルンと呼ばれる人物は忠告に耳を傾けず、王を暗殺し王座を奪いました。しかし、後に復讐され王座を追われました。
復讐をしてもまた復讐をやり返されるだけで国の為にはならない、と思ったカドワラドルは聖人の道を歩み、ウェールズの復興を願って懺悔の日々を送りました。
このカドワラドルの行動に感動し、勇気づけられたウェールズの人々はカドワラドルを救世主と信じたのでした。やがて略奪者は倒れ、ブリタニアの国はカドワラドルに戻りました。カドワラドルはその後、アーサー王と同じようにウェールズを救う救世主として崇められ伝説となっていきました。
最後の正真正銘のプリンスオブウェールズ
ウェールズで最後のウェールズ人のプリンスオブウェールズになった人物は
オウァイングリンドゥールです。
ウェールズがイングランドからの圧政に苦しんでいた15世紀初め、ウェールズのイングランドからの独立を夢見た人々の熱い支持を得てオウァインは反乱を起こしました。
反乱はウェールズ全体に広がり、イングランドに占領されていた大部分のウェールズを
取り戻しました。しかし、もう一歩のところでイングランドの巻き返しに会い、
オウァインの反乱は鎮圧され、オウァインは消息を絶ちました。
オウァインはウェールズを救うために戦った人物として伝説の英雄となりました。オウァインはアーサー王伝説の様に、オウァインは生きておりウェールズがピンチの時はウェールズを救うために再び帰って来ると伝説で語られるようになりました。
オウァインが活躍した15世紀初めには既にアーサー王は伝説化しており、オウァインもアーサー王の再現と言われたのかもしれませんね。
アーサー王伝説を利用してイングランド王になった男
アーサー王伝説を使用した人物は、ヘンリー・テューダーです。
ヘンリーはアーサー王が返ってきた姿が自分だとウェールズの人々に信じさせて味方につけ薔薇戦争の最後の戦い、ボーズワース野の戦いで悪王リチャード三世に勝利し、イングランド王になりました。アーサー王だと人々を信じさせるために、ヘンリーが行った裏工作が面白いですね。
・吟遊詩人にアーサー王物語をふれ歩かせた
・息子にアーサーと名付けた
・アーサー王ゆかりの地を訪れて願をかけた・・・
なんとアメリカの大統領まで
ジョン・F・ケネディーが暗殺された後、妻のジャクリーンがインタビューを受けた際にアーサー王の宮殿を描いたミュージカル「キャメロット」に触れ
彼の死とともにキャメロットは滅んだ
と答えたそうです。
この詩が雑誌に掲載され、アメリカのケネディー伝説を生み、ジョン・F・ケネディーをアーサー王の様にアメリカを救う救世主的な英雄視される一因になったそうです。
※真意は大統領のロマンティックな情事も終わったと言いたかったと言う説もありますが・・・
最後に
アーサー王は伝説の英雄になっているだけでなく、アーサー王の伝説が新たな英雄や伝説を生んでいることは凄い事だなあと思います。アーサー王伝説は世界中に広がっており、アーサー王に影響されてどんな伝説が新たに生まれていくのかとても楽しみです。
最後まで読んでくださり有難うございました。
<キャスト>
ワタル課長
部下アサオ
ジェイムス先輩