「声をかけずに刺した」…逮捕の高2供述
茨城県龍ケ崎市の川で女性の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された同県つくば市に住む県立高2年の男子生徒(16)が「自転車で走っているときに被害者に会い、声をかけずに後ろから刺した」と供述していることが7日、茨城県警への取材で分かった。県警は生徒が突然、背後から女性を襲って殺害後、遺棄したとみて、殺人容疑を視野に調べている。
県警によると、女性の上半身にはアイスピックのようなもので刺されたとみられる傷などが数十カ所あった。7日に行った司法解剖で死因は特定できなかったが、出血性ショックや肺まで達した傷による気胸の可能性がある。凶器は1種類とみられる。
生徒は6月30日夜、龍ケ崎市佐貫町の西谷田川に牛久市上柏田2、職業不詳、進士(しんじ)康子さん(42)の遺体を遺棄したとして、死体遺棄容疑で6日に逮捕された。取り調べには素直に応じ、進士さんについて「男か女かも分からなかった」と供述。「現場には何度か自転車で行ったことがある」とも話しており、県警は土地勘があった可能性があるとみている。
生徒が通う高校の校長は7日、記者会見し「おとなしく、成績も優秀な生徒」と語った。遺体を遺棄したとされる6月30日から今月5日まで普段通り授業を受けていたという。
遺体発見現場は住宅が点在する田園地帯。進士さんの自宅から直線距離で約7キロ離れている。【玉腰美那子、宮田哲、大場あい】