バレエ講師の指切断 教室退会巡るトラブルが背景か

バレエ講師の指切断 教室退会巡るトラブルが背景か
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6日朝、東京・渋谷のバレエ教室で、生徒として通っていた男が、担当講師だった24歳の女性の指を工具で切断したとして、傷害の疑いで逮捕されました。男は、バレエ教室側から去年退会を求められていたということで、警視庁は詳しいいきさつや動機などを調べています。
逮捕されたのは、住所不定・無職の橋本浩明容疑者(41)で、警視庁の調べによりますと、6日午前8時半すぎ、東京・渋谷区にあるバレエ教室で担当講師だった24歳の女性の右手の親指を工具で切断したとして、傷害の疑いがもたれています。女性は「首を絞められ気を失っていた。気づいたら指が切断されていた」と話しているということです。
橋本容疑者は、おととしからこのバレエ教室に通っていましたが、教室内でものをたたくなど、ほかの生徒に迷惑がかかっているとして、去年10月ごろ教室側は弁護士を通じて、文書で退会を求めたということです。
これに対して橋本容疑者は、教室を運営する会社の社長宛てに「迷惑はかけていない。退会理由に疑問がある」などとメールで反論し、教室側は、去年12月に神奈川県内の警察署に対して「橋本容疑者が文句を言いに教室に来るかもしれない」などと相談していたということです。
この警察署は、NHKの取材に対して「相談を受けて、当時パトロール強化をしたが、その後継続的な相談はなかった」と説明しています。
警視庁によりますと、橋本容疑者は調べに対し容疑を認めているということで、警視庁は、バレエ教室の退会を巡ったトラブルが、事件の背景にあるとみて詳しいいきさつや動機などを調べています。
事件が起きたバレエ教室に、去年10回くらい通っていたという29歳の会社員の女性は「自分が通っていたのは食事指導のコースでしたが、バレエのコースには男性も数人いたようです。きょうたまたま通りかかって事件の話を聞いて、とても驚いています」と話していました。

バレエ習いたい男性増える

バレエの普及などの活動を行う日本バレエ協会によりますと、バレエを習いたいという男性は最近増えているということです。
協会のスタッフは「『バレエは女性がやるもの』というイメージが薄れ、敷居が低くなっているのではないでしょうか。男性からのバレエ人気の高まりを近年感じます」と話していました。
事件が起きたバレエ教室でも、ホームページや教室にある看板で「男性多数で未経験の大人も始めやすい」などとPRしていました。