福島 楢葉町 畜産業再開へ牛の試験飼育始まる

福島 楢葉町 畜産業再開へ牛の試験飼育始まる
原発事故に伴う避難指示が去年解除された福島県楢葉町で、畜産業の再開に向けた牛の試験的な飼育が始まり、5年ぶりに牛舎に牛の鳴き声が響きました。
楢葉町では母牛を飼育して生まれた子牛を出荷する、和牛の繁殖農家がおよそ40戸ありましたが、原発事故による避難ですべてが休業や廃業を余儀なくされました。

町では、去年9月に避難指示が解除されたことから、畜産業の再開に向けて試験的な飼育を始め、6日は町の委託を受けて飼育する和牛農家の渡辺秀幸さんの牛舎に雌の子牛4頭がトラックで運ばれました。元気よく動き回る子牛を牛舎に入れ、餌を与えるなど世話をすると、5年ぶりに牛の鳴き声が響き渡りました。試験的な飼育はことしいっぱい行われ、安全性を確認したうえで、来年1月から町の農家による本格的な飼育を目指すということです。

ただ、1頭およそ90万円の子牛を購入する費用は町の補助などを利用しても半分ほどは農家が負担する必要があり、また、生まれた子牛を出荷するまでは最低2年はかかり、その間、収入は得られないということです。渡辺さんは「再び牛を飼うことができてうれしい。ゼロからのスタートで出荷までには非常に時間がかかるが、頑張っていきたい」と話していました。