1位は島耕作…なってほしい漫画、小説のキャラ
東京都知事の最適任は島耕作−−。都知事選(14日告示、31日投開票)の候補者選びが注目される中、二つの電子書籍販売会社が都知事になってほしい漫画や小説のキャラクターを調査したところ、ともに1位は人気漫画「島耕作」シリーズの主人公だった。混乱した都政の立て直しに必要な「経営者感覚とリーダーシップ」があると評価されたようだ。
総合電子書籍ストア「BookLive!」の運営会社BookLive(東京都港区)は6月20〜26日、会員にメールでアンケートを行い、2666人から回答を得た。
複数のキャラクターを選択可として、最も多かったのは島耕作。ただ、作品中で多くの女性とスキャンダルを起こしており「女性問題という弱点がある」との指摘があった。
2位は「ONE PIECE」の主人公モンキー・D・ルフィで、3位は「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の両津勘吉だった。仲間思いのルフィには「信念を持って筋を通す。自分が間違っていたら、きちんと謝罪できる」、豪快さが特徴の両津には「停滞感のある現状を打破できそう」などの期待が寄せられた。
両津には「お金に関するスキャンダルに弱そう」として前知事と同様に「政治とカネ」の問題が浮上しそうとの見方もあった。10位にはテレビドラマ化された小説「オレたちバブル入行組」の半沢直樹がランクインした。
同社の広報担当者は「常にニュートラルで今何が必要なのか明確に見いだせ、都民をけん引する強さを求めている」と調査結果を分析した。そのうえで「実際に立候補する人に、世論がどんな人物を求めているのか理解してもらうきっかけにしてほしい」と話す。
電子書籍の販売サイト「eBookJapan」を運営するイーブックイニシアティブジャパン(東京都千代田区)も6月22〜26日に、漫画のキャラクター限定で同様の調査を実施し、こちらも1位は島耕作。「実行力と深い知見、そして何より、せこくない」(40代男性)など、40〜50代の圧倒的な支持を受けた。【円谷美晶】