北朝鮮が予告なしにダム放流 韓国が下流の増水警戒

北朝鮮が予告なしにダム放流 韓国が下流の増水警戒
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韓国政府は北朝鮮が6日朝、韓国を流れる川の上流にあるダムの放流を予告なしに行ったため、6日午後に下流の水位が急激に上昇するおそれがあるとして、警戒と監視を強化しています。
韓国軍の関係者によりますと、大雨に見舞われている北朝鮮は日本時間の6日午前6時ごろ、韓国を流れるイムジン(臨津)川の上流にあるダムの水門を韓国側への予告なしに開き、放流を始めたということです。このため韓国の国土交通省は放流された水が6日午後に韓国側に到達し、下流の水位が急激に上昇するおそれがあるとして、流域の防災無線で川に近づかないよう呼びかけるとともに、韓国軍が警戒と監視を強化しています。
また、韓国統一省のチョン・ジュンヒ(鄭俊煕)報道官は6日の記者会見で、「北が対話や平和、それに南北関係改善について本当に関心があるのなら、ダムの放流でも協力を求めてきただろう」と述べ、北朝鮮側を非難しました。
イムジン川では2009年に北朝鮮が突然、ダムの放流を行ったため、下流でキャンプをしていた韓国人6人が死亡したことから、その後、韓国政府がダムの放流を事前に通知するよう要請し、北朝鮮側は同意していました。
しかし、北朝鮮は2011年以降、予告を行っておらず、ことし5月にも突然の放流によって、韓国側の漁業者が仕掛けた網が流される被害が出ています。