こんな理由で家を買ってはいけない
どうも千日です。マイホームの購入は殆どの人にとって人生最大の買い物ですね。後悔だけはしたくないものです。
むろん、買わない人だって沢山居ます。
千日のブログは住宅や住宅ローンについての記事でご好評頂いていますが、それらの情報は全て『家を買う』と決断をした人に向けて送る、失敗しない為のコツです。
読者様が家を買うと決めた事が前提です。
つまり、
- 家を買った方が良いか
- 家を買わない方が良いか
それは人によりけりだ、というのが千日の考えです。
事実、以下のように家を買う理由は様々ですね。
1位 子どもや家族のため家を持ちたいと思ったから 40.3%
2位 現在の住居費が高くてもったいないから 28.5%
3位 金利が低く買い時だと思ったから 25.7%
4位 資産を持ちたいと思ったから 19.9%
5位 老後の安心のため住まいを持ちたいと思ったから 16.5%リクルート住まいカンパニー調べ
2015年1月~12月の関西圏の新築マンション購入者1,449人のデータを集計したものです。家を買った人の年齢・年収・住宅ローン自己資金の平均2015関西 - 千日のブログ
しかし、この回答の理由は全て後付けの理由なんですよね。
これらを真に受けて家を購入すると後悔する事になるかもしれませんよ。
今日はこのベスト5全てにダメ出ししていきます。何でそんな事するのかというと、この上位5つは営業マンの営業トークだからです。
では始めます。
目次
結婚したからって家を買う必要はない
結婚で新たに所帯を持ったり、第一子が誕生して家族が増えたことをきっかけとして、家を買うことわを決意する人が多いですね。
アンケートでも、ダントツの一位は『子どもや家族のため』だと半分近くの人が回答しています。
- 家を買って一人前という親世代の影響
- 耳触りの良いフレーズ
この辺りが原因じゃないかなぁと思います。
少子高齢化社会で先細りする住宅需要と立地適正化計画
親や祖父母の世代は日本経済が成長期でした。郊外に家を買っても開発によって値上がりしていくのが常識だったんです。
それに、
親世代の時代は寿命になった住宅を住人の手で取り壊すなんて、殆ど無かったんです。経済も人口も右肩上がりでしたからそれを買い取る開発業者がいましたからね。
しかしこれからやってくる少子高齢化社会ではどうでしょうか?
今後、地方都市では高齢化が進んで福祉や医療費の増加は避けられ無いんですが、一方で働き手になる若年層の人口は減少してます。
一方で大体の地方都市は高度成長期に拡大路線を取って膨張してきたので非効率なんです。そこでこれをコンパクト化して効率化しようという立地適正化計画【マイホームの資産価値】知らずに買うと危ない?立地適正化計画の居住誘導区域外 - 千日のブログが国土交通相の旗振りで進められています。
- 居住誘導区域に緩やかに住民の居住エリアを誘導していく
- 都市機能誘導区域に医療、福祉、商業施設を誘導していく
- 拠点間を結ぶ交通サービスを充実させる
ですから、よほどの好立地でない限りは、需要は減っていくんです。値上がりを期待出来ません。
初めに購入した家に最後まで住み切る位の覚悟が必要です。
持ち家か賃貸かは家族や子供の人生に影響しない
そもそも論ですけど、実際問題として持ち家ならば家族は幸せになるんでしょうか?
逆に賃貸だと家族の幸せに必要な何かが不足するんでしょうか?
関係ないですよ、そんなの。
子どもにとってはどうかと考えると、家族が仲が良くて、家に色んな人が来て風通しが良くて、子供も自分の友達を呼べて、いつも笑い声が絶えないような家がハッピーなんです。
家族や子どものためっていうのは、後付けの理由の最たるものじゃないかなぁと思います。
自分が家族を持って自分の家も所有したくなった。
シンプルにこれで良いじゃないですか。
家を買っても老後は安心出来ないし住居は『資産』じゃない
- 家を買ったら老後の住居費の心配が無くなるから安心
- 不動産という資産を持ちたい
この2つの動機は割と似通っています。つまりマイホームは資産だから、住宅ローンを払い終わればまるまる資産が残るし、リタイアして収入が減っても住居に困ることは無い。
確かに一理あります。
老後に必要なのは3LDKの家よりも現金
完全に否定はしません。しかし老後の安心というなら、住居よりも預金残高だと思いませんか?
今、一番売れている新築マンションの間取りは3LDKで広さは70平米ちょいです。ハッキリ言って老後に夫婦2人で住むにはもてあます広さです。
かといって2世帯住む事は出来ませんよね。
子供が独立した頃に自分が50代から60代として、残り30年超を夫婦2人その後1人で使うんです。
今の幼な子が成長して個室が必要、それに自分のパーソナルスペース(書斎)も欲しい…
今は足りなスペースも、後半には確実にダブついて来るんですよ。住居を買うということは、その余分なスペースを前払いするということです。
もちろん、住宅ローンは分割後払いですけど支払い義務の元本は買う時点で確定するのです。
- 住宅に支払うお金のうち、人生の後半については、もてあますスペースに対して払う対価。
- そのお金は、むしろ貯蓄として持っていた方が安心に繋がる。
もちろん、住宅ローンを払いきった上で十分に老後の貯蓄が出来ていれば、実にゆとりある老後となるでしょう。
今、購入を検討している物件の値段は、ローンを払ってなお、貯蓄の余裕があるか?
こういう話を、営業マンはしません。
マイホームは『資産』じゃない
マイホームを資産に例えるのは一般的ですね。「家を持ってる」というのは、資産を持ってるのと同義に捉えられています。
こんな図を見たことはありませんか?家を買った人の貸借対照表です。
- 家は資産
- 住宅ローンは負債
- 差額が純資産
これは、千日が家を買う時に不安を整理した考え方です。
貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)は会社の財政状態を表す書類です。英語ではバランス・シート(Balance Sheet)、略してB/Sと呼ばれます。
つまり、家>住宅ローンを保てば大丈夫ということです。
しかし、ここからが本題です。
資産とは利益を生み出す為に企業が保有する財貨を言います。
マイホームとして住んでいる家が利益を生むことはありませんよね。
個人にとっての家は他人に貸したり、売却する局面では資産ですけど、自分で住み続ける限りは資産じゃないんです。
前出の貸借対照表は、もう住まなくなって住宅ローンを一括返済する=清算するタイミングでの仮定なんですよ。
ですから、マイホームを持つということは、資産を持つということではありません。「不動産」とか「資産」という言葉だけが先走りした自己満足なんです。
借入にはリスクがあるし住居費はたいして変わらない
日銀のマイナス金利政策に英国のEU離脱ショックによってフラット35などの超長期固定金利は最低を更新しました。
また、三井住友信託銀行の10年固定金利も史上最低の0.4%です。
住宅ローンは借り時だ。
こう言われています。確かにその通りです。
この歴史的低金利から、毎月のローン返済額は少なくなりますので下手をすると賃貸よりも安くなってしまうケースもあります。
金利の安さは先行きの不安でもある
いくら金利が安いからと言って借りなきゃいけないなんて事はありません。
お金にも需給関係があります。これだけ金利が安いのは、将来の不安から投資を差し控える人や企業が多いからです。
今、人生最大の買い物をする=投資をするということは「逆張り」ということです。
もちろん前の節で言ったように、マイホームは資産じゃありませんから投資とは違います。
- それでも家が欲しい!
こういう人にとっては追い風です。
しかし
- 不動産投資で儲けたい!
こういう人にとっては、一か八かの賭けになっているんですよ。
金利には変動リスクがある
マンションや戸建てのチラシに謳われている毎月の返済額は殆どが変動金利を前提にしてます。
変動金利は日銀の政策金利に連動します。ここ最近の経済情勢を踏まえれば、当分は上がりそうにないですけど、今の市況を前提として合理的に予測出来るのはせいぜい5年が限度です。
色んなサイトが書いてる「当分の間」とは概ね5年と考えて間違いありません。
住宅ローンの35年間の金利の推移がどうなるかは、誰にも予測不可能なんです。特に変動金利を選択する人は金利上昇に備える必要があります。
具体的にどうするかについて、詳しくは住宅ローンを変動金利にする人は必見!2つの『四』=返済額の4分の1と収入の4割 - 千日のブログをどうぞ。
チラシに載らない金利以外のコストは月3万から4万円
不動産のチラシにウソを書いてる訳ではないんですけどね、あえて書いてないんですよ。印象って大事です。
住宅ローン返済以外に必要なコストは大きく分けて二つです。
- 住宅ローンを組むコスト
- 家を所有するコスト
これらを合わせるとだいたい月に3万円から4万円位がローンの返済額にプラスしてかかってくるんです。
そう考えると、大して安いとも言い切れないんですよね。もちろん検討する過程でこういうことは分かります。しかし、マンションのモデルルームやモデルハウス、またはその現物を見ると、それでも欲しくなるものなんですよね。
住宅ローンの手数料と保証料
住宅ローンを組むには銀行に対して事務手数料を支払う必要があります。さらにその支払いを保証するために保証会社に保証料を支払う必要があります。その他にも契約書の印紙代や、抵当権の設定のための行政書士への報酬などがあります。
おおよその目安は新築で物件価格の3%から7%、中古の場合は6%から10%位です。
固定資産税、マンションの場合は管理費と修繕積立金
固定資産税は毎年の1月1日に固定資産を所有している人に課税される地方税です。マイホームにも課税されます。課税される金額はもちろん所有しているマイホームの価値によっても違いますが、関西圏の平均的なマンションでは、月に1万5千円前後が目安です。
マンションの場合なら毎月、管理費と修繕積立金が必要になります。2015年に関西で新築マンションを購入した人に対するアンケートでは以下のような平均になっています。
管理費 1万653円
修繕積立金 6,201円
リクルート住まいカンパニー調べ
まとめ
いかがでしたでしょうか。改めて千日が家を購入した理由を思い出したんですが、わたしの場合は結婚がきっかけでした。
それまでは全く家になど興味は無かったんですけど、不思議なものですね。家を買うと決めてからだいたい4カ月くらい、いろんな物件を検討して最終的には関西の中堅デベロッパーの新築マンションに決めました。
当時、恥ずかしながら年齢の割に貯金が少なかったので頭金があまり入れられなかったのを覚えています。
もし、当時の私にポンと100万円が入ったら、家の頭金にしたでしょうね。
マイホームの購入には自己資金と冷静な判断が必要です。最近は金利が安いので焦る気持ちも分かりますけど、そんな時こそ浮足立たずに地に足の着いた決断が必要なんです。
営業マンの巧みな営業トークに乗せらないように、冷静な判断をしてくださいね。
以上、千日のブログでした。
今週のお題「もしも100万円が手に入ったら」
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