増田氏、出馬「熟慮したい」 特別区長会長要請
特別区長会長ら「23区長のうち21人の賛同、委任」
東京都知事選(14日告示、31日投開票)で、東京23区の区長有志5人が4日午前、前岩手県知事の増田寛也元総務相(64)と都内で面会して出馬を要請した。増田氏は「熟慮したい。重く受け止めている」と立候補を検討する意向を示した。
増田氏と面会したのは、23区の区長で構成する特別区長会の会長の西川太一郎荒川区長ら。岩手県知事などを務めた増田氏の実績や実務能力を評価して出馬を促した。山崎孝明江東区長は出馬要請について「23区長のうち21人の賛同、委任を得ている」と説明した。
増田氏は面会後、報道陣に「現場を預かっている区長の言葉は大変重く、切なる思いを感じた。私のこれまでの実務能力が東京の役に立てるのか、それにかかっている。東京には23区だけでなく市町村もある。できれば市町村長の話も聞きたい」と述べた。
増田氏は3日に出演したテレビ番組で「実務能力を評価されているのであれば光栄」と話し、区市町村長から東京の課題などを聞いた上で出馬を判断する意向を示唆していた。
増田氏については都議会自民党が3日、候補者として擁立するよう自民党東京都連に申し入れることを決めた。ただ、自民党衆院議員の小池百合子元防衛相(63)も出馬を表明しており、党内では「分裂選挙」を懸念する声が上がっている。
一方、民進党内でも「増田氏の名前は会議で出ている」(都連幹部)といい、増田氏が出馬した場合は相乗りする可能性もある。【柳澤一男、高橋昌紀】