2016-07-02
■[「最近のラノベ」]ラノベを叩く者 其は何者ぞ
傷ついた制御コンピュータ。
- 出版社/メーカー: ハドソン
- 発売日: 1987/08/07
- メディア: Video Game
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と、あっさり答えが出てしまったところで、いつもながらの「最近のラノベ」話です。
相変わらずインターネット上、特に自分の主な探索範囲であるツイッターでは、ハーレムしかないしTUEEEばっかりだし異世界は禁止wwwwwwwwwwなどの「(最近の)ラノベ」をボコボコに批判する声が後を絶たないわけですが、こういった発言を延々見つめ続けていると時々、憤りとは別にこんな疑問が湧いてきます。
「(最近の)ラノベを批判しているのは、いったいどういう人々なんだろう?そこには何か共通点や傾向があるのだろうか?」
これまでは気にはなってもそのまま忘れてしまっていたこの問いですが、先日も胸の中で何度目かの膨張(勃起と言い換えてもいい)を始めたため、いい加減この機会にちょっとだけ具体的に調べてみることにしました。
期間は6月22日から28日の一週間。この間に自分の観測範囲(「最近のラノベ」その他のワードでの検索など)で、ライトノベル及びその読者・作者に対して、批判・揶揄・中傷と読める発言をツイッター上で行なった人物(アカウント)131名について、そのプロフィール欄から本人の趣味や属性を表す単語を全て抜き出し、最終的にそれぞれの語がbioに現れた数を集計する、という形を取りました(もちろん、同じ語を何度も繰り返している場合でも1アカウントにつき一つの語に加算されるのは1ポイント)。以下、細かい注意点。
今回調査したのは「(最近の)ラノベ叩き」全般についてであり、事実認識の正確さは問わないため、いつもの「雑な『最近のラノベ』叩き」よりも広い範囲を対象にしています。まあこれもだいぶ曖昧な基準であって、究極的には「自分をイラッとさせた」かどうかが判定の決め手であると言ってもいいでしょう。
作品などの略称・愛称はもちろん正式名称にそのまま加算しましたが、その他に微妙なケースが多々あり悩みました。「アイマス」と「モバマス」と「デレマス」……「ガンダム」と「ガンダムVSシリーズ」……「型月」と「Fate」と「Fate/Grand Order」……この辺は、それぞれ単独で一ジャンルと言ってもいい規模だろうと思えたので別集計としましたが正しかったのかどうか。キャラクターなどの作中固有名詞・用語は登場作品名に統合、作品名とその作品が所属するジャンル名は別集計、というのもダブルスタンダードと言えなくもありません。どのような語が実質的に同一の対象を指すバリエーションであるとして統合されたのかはカッコ書きで示してありますので、その妥当性はご覧になった側で判断してください。
では、結果発表です。獲得ポイントの少ない順にランキング形式で見ていきますが、本来の最下位、つまりポイント数1の語はあまりに数が膨大であるため、ここでは省略させてもらいます。まずは2ポイントの45位から。
・45位(2ポイント)
「AVA」
「GTA5」
「MMD」
「オーバーウォッチ」
「SHT(スパヒロ)」
「TRPG」
「イヤホンズ」
「おそ松」
「音楽」
「カクヨム」
「ギター」
「きんモザ」
「ゲーム実況」
「高専生」
「佐倉綾音(あやねる)」
「サッカー」
「さユり」
「自作PC」
「下ネタ」
「シャドウバース」
「ジャンプ」
「ジョジョ」
「スプラトゥーン(イカ)」
「声優」
「ソシャゲ」
「大学生」
「血界」
「刀剣乱舞」
「読書(本)」
「名古屋」
「西尾維新」
「二次創作」
「任天堂」
「ネトゲ」
「バトスピ」
「バンド」
「ひなビタ」
「プリパラ」
「邦楽(邦ロック)」
「ポップン」
「まどマギ」
「水瀬いのり(いのりん)」
「野球」
「結城友菜は勇者である。(勇者部)」
「ロボット」
さすがにまだ雑多過ぎてコメントが難しいですが、個人的にはここで既に「TRPG」が出ているのがやや意外でした。ラノベ叩キスト内のTRPG者率は印象としてはもう少し高めだったので。
・32位(3ポイント)
「Heathstone(ハーストーン)」
「TCG」
「WIXOSS」
「アイマス」
「京都」
「(プロ)作家」
「白猫」
「ナナシス」
「ボルテ(SDVX?)」
「モンハン(MH、狩人)」
「遊戯王」
ここでの注目ポイントは、やはり「(プロ)作家」の存在でしょう。ラノベやそれ以外のジャンルの作家が「最近のラノベ」に“苦言を呈し”たり、あやふやな伝聞を元に語ったりする。これは、実のところさほど珍しい出来事ではありません。残念なことに。
五十音順なので偶然ですが、「Heathstone」「TCG」「WIXOSS」と、比較的近い領域の言葉が並んでいますね。一番下には「遊戯王」もありますし。
・26位(4ポイント)
「FF14」
「lol」
「TYPE-MOON(型月)」
「チュウニズム(チュウニ)」
「ポケモン」
「モバマス」
この辺りになると既に「誰もが知っている」というレベルのメジャータイトルが並んでいます。そんな中で自分が全く知らなかったのが「チュウニズム(チュウニ)」。韓国出身の歌手?とか思ったりしましたが、セガの音ゲーだそうです。へえええ。
そして、チュウニといえば全中二病者の魂のふるさとである(美少女)ゲームブランド「TYPE-MOON」。中二病とラノベ叩きの相性の良さは言うまでもありません。
・18位(5ポイント)
「映画」
「音ゲー」
「ガンダムVSシリーズ(マキブ)」
「成人済み(25↑)」
「東方」
「漫画(コミック)」
弄りがいのありそうな、もとい、興味深いゾーンです。
「音ゲー」については、さきほどの「チュウニズム」のように作品名だけを挙げている場合も多く、統合していればもう少し上位も狙えたでしょう。狙ってどうするという話ですが。
「成人済み」言わずと知れた、いわゆる腐女子界隈に特徴的な注意書きですが、後述する「腐」と統合するのはやめておきました。なんとなくこれは単独で扱いたい。
「百合」……一部が目立つだけだというのは分かりますが、自称「百合厨」の人々による「最近のラノベ」、殊に「男性主人公によるハーレム」というキャラクター配置への批判をよく目にするので、納得の結果と言えます。
全体から見ればポイントをそこそこ稼いでる方ではあるものの「ライトノベル」がこの程度の位置というのは、“この世界”に詳しくない人には奇異に映るかもしれません(「ラノベ批判はラノベを読んでするものだからラノベ読者はもっと多いはずでは?」)。ですが自分にとっては、やや高めで意外だったぐらいです。
・11位(6ポイント)
「FateGO(FGO)」
「MTG(ギャザ)」
「ガールズ&パンツァー(ガルパン、戦車道、学園艦)」
「腐(主人公総受厨)」
「ラブライブ(ライバー、μ's)」
自分の観測範囲では猫も杓子も熱中しているかのような印象のあったスマホゲーム「FateGO」こと「Fate/Grand Order」がここで登場。こんなものか?
「エロゲー」こと18禁美少女ゲーム(の主流であるテキストADV)は、同じ文章主体の物語作品のせいか、ラノベと比較されることが多いです。
劇場版ヒットの記憶も新しい戦車×美少女アニメ「ガールズ&パンツァー」もここで。ちょっと前には「ラノベ原作アニメと違ってガルパンはいいぞ」という声があちこちから聞こえていたものです。
「小説家になろう」は小説投稿サイトですが、ここではほぼ書き手を意味するものだと思ってもらって問題ありません。狭義のライトノベルレーベルからの書籍化もだいぶ増えてきた「なろう」ですが、その書き手の一部による最近のラノベ、あるいは「なろう」自体の現状への不満は尽きないようです。
「腐」によるラノベ批判。なかなかコメントが難しい問題です(難しいのでノーコメントです)
次からはトップ10に入りますので、ひとつずつ個別に見ていきましょう。
・9位「パズドラ」(7ポイント)
- 作者: ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2016/06/02
- メディア: 単行本
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パズルとRPGを組み合わせたスマートフォン用アプリ「パズル&ドラゴンズ」です。
以上。
いや、なにせ自分がガラケーユーザーなもので、人気らしいということだけは知ってはいるものの、いまだに実感がないしそれ以上の知識がゼロなのです。
・9位「PSO2」(7ポイント)
ファンタシースターオンライン2 エピソード4 デラックスパッケージ
- 出版社/メーカー: セガ
- 発売日: 2016/04/20
- メディア: DVD-ROM
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80年代より続くセガのRPGシリーズからの派生作品であり、家庭用ゲーム機用オンラインゲームとして日本で初めて成功したとも言われる『ファンタシースターオンライン』の後継作である、PC、PSVita、PS4用オンラインアクションRPG『ファンタシースターオンライン2』です。
未経験なので無理やりシリーズ他作品の話をしますが、PSPのポータブル2インフィニティはむちゃくちゃ好みど真ん中で延々レベル上げ(マガシ狩り)続けられましたけど、DSのZEROは正直なところ過大評価されてませんか?よく指摘されるシナリオクリア後の最終クエストの異常な長さも確かに問題ですが、それ以前に全体的に快適とは言い難い……
・8位「ピクシブ(プロフィールページURL)」(11ポイント)
- 作者: UGC企画課
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2016/01/12
- メディア: 単行本
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イラストコミュニケーションサービス[pixiv(ピクシブ)]
イラスト投稿サイト(SNS)のpixivです。「なろう」同様に、少なくともpixivにアカウントを持っているという意味で捉えてよいでしょう。
ここでミスの告白を。pixivではイラスト以外に小説も投稿できるのですが、それぞれのアカウントがイラストメインなのか小説メインなのかを確認するのをすっかり忘れていました。今回の調査内容的には重要なポイントだったのに。失敗。
・6位「デレステ」(12ポイント)
THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER 03 ハイファイ☆デイズ
- アーティスト: 佐々木千枝、櫻井桃華、市原仁奈、龍崎薫、赤城みりあ
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2016/06/22
- メディア: CD
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アーケード用ゲームから始まった「アイドルマスター」シリーズ。その一つであるソーシャルゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』から派生したスマートフォン用リズムゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』です。
……すみません。アイマス知識もほぼゼロです。及川雫が牧場で飼育されてることぐらいしか知りません。
・6位「お絵かき(落書き、絵描き)」(12ポイント)
- 出版社/メーカー: ハピネット
- 発売日: 2016/02/06
- メディア: おもちゃ&ホビー
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趣味でイラスト(漫画も含む?)を描いている、ということですね。
絵を描いているということとラノベ(小説)を批判することの間には一見関係がなさそうに思えますが、「創作」という一点で繋がっていると考えればさほど不思議でもないでしょう。一つの分野で強いこだわりのある人は、往々にして他の分野の話にも口を挟みたがるものですし。
・5位「グラブル(騎空士)」(13ポイント)
- アーティスト: ソリッズ(小山力也),ジン(安元洋貴),オイゲン(藤原啓治)
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2016/06/22
- メディア: CD
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スマートフォン向けソーシャルゲーム『グランブルーファンタジー』です。
CMはよく見るので名前は知ってますが、ほんとに流行ってるんですね。へー。
主に旧日本軍の軍艦を擬人化した女性キャラクターを収集して戦闘を行うブラウザゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』です。
艦これ自体の知識経験は例によって無に近いですが、艦これノベライズである『陽炎、抜錨します!』や『鶴翼の絆』は、「最近のラノベとは違う良作」として名前が挙がることがしばしばありますね。
艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します! (ファミ通文庫)
- 作者: 築地俊彦,NOCO
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2013/11/30
- メディア: 文庫
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艦隊これくしょん -艦これ- 鶴翼の絆 (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 内田弘樹,「艦これ」運営鎮守府,魔太郎
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
- 発売日: 2014/02/20
- メディア: 文庫
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・3位「文字書き(物書き、小説、物語創作、小説家)」(15ポイント)
- 作者: 藤原宏,氷田光風
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1979/12/07
- メディア: 文庫
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趣味で小説その他の文章による創作活動を行っている、という人々です。まさにラノベ叩きの大本命、という感じがします。
この立場からのラノベ批判については以前にも少し書いたことがあるのでそちらを参考にしてください。
“文字書き”に告ぐ - 高度に発達した気遣いは、気違いと区別がつかない
余談ですが、こういったアマチュアの人々が時々「物書き」を名乗ることには以前から強い違和感を覚えていた(ふつう「物書き」は執筆によって収入を得ている人を指す)のですが、今回の調査では遂に「小説家」までもが現れてしまいました。言葉の意味は時代と共に移り変わるのが当たり前とはいえ、これはちょっと厳しい。
・2位「ゲーム(ゲーマー)」(21ポイント)
月刊ゲーメスト増刊 ザ・ベストゲーム 史上最強のビデオゲーム本!! [ムック/書籍]
- 出版社/メーカー: 新声社
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ゲーム!あのピコピコした……長時間プレイすると脳がどうにかなるという恐ろしい、あの……ゲーム!
このぐらい大雑把なくくりだと、さすがに何とも言いようがないですね。ちなみに、ほぼ「デジタルゲーム」の意味だと素直に思って問題ないはずです。デジタルアナログ両方、というのが一件あったぐらい。
さあ、遂に1位です。ラノベ批判者の中で最も多い属性、即ちラノベを叩く者の“正体”が今ここで明らかになります。1位は……
・1位「アニメ」(23ポイント)
- 作者: エンマ・ユング,笠原嘉,吉本千鶴子
- 出版社/メーカー: 海鳴社
- 発売日: 1976/01
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アニメ!あの、絵が動いたり……声優が喋ったり……菅野よう子や梶浦由記や神前暁の音楽が流れたりする、あの……アニメ!
皆さん!ラノベを叩いているのは、「アニメを見ている人」であることが判明しました!アニメは悪!悪いアニメを社会から排除しよう!悪(あ)ニメ追放運動!
というわけで、多少の偏りはあったものの、全体としては単に「オタク趣味としてのメジャーさ」を反映しただけっぽい、何とも締まらない結果になりました。「ラノベを叩いている人間の多くはごく普通のオタクである」ぐらいのことは言えそうですけど、それはわざわざ調べなくてもなんとなく予想が付くし……まあ、実際に確認できただけでも意味はあった、のだろうか。
個人的には、今回の件では調査結果そのものよりも副産物として、自分が「オタク文化の範囲内に限ってもあまりものを知らない」ことを実感できたのが大きな収穫でしょうか。上のWikipedia丸コピペに近いヘロヘロなコメント群を見るだけでもそれは十分に伝わるかと思いますが、その存在自体よく知らないのに略したり言い換えがあったりするので余計に混乱しっぱなしで。「SDVX?」とか「トリキス」とか「PDL」とか……何度「通称を!使うな!」と逆上したことか。まあ、大体はググれば解決するんですけど。
知らないこと分からないことがあったら、何はともあれまずはググろう。ラノベ雑語ラーの皆さんも。
(ほしいものリスト)
*1:これはこれで偏見だが。
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