不思議なポスター
昨日、街中で見かけた参議院議員選挙のポスター掲示板です。
左下、「支持政党なし」というポスターが4枚、連貼りされています。
自宅近辺の掲示板では、何も貼られていない箇所なので、初めて目にしました。
そして、「ずいぶんと大胆なイタズラがされているなぁ」と思ったのですね。
で、近寄ってみたら、
なんと、「支持政党なし」という名前の政党のポスターなんですね。
調べてみたら、本当に「支持政党なし」という名前の政党があって、2014年の衆議院選挙で立候補していたという実績がありました。
また、選挙ポスターには、必ずしも立候補者の名前を記さなくても良いこと、ポスターを貼る場所は先着順で決められるため、立候補者4人が続けて届け出た結果、同じポスターを連貼りできるようになったとのことです。
参議院選挙では、毎回、相当「変わった人」が立候補していますが・・・、なんともインパクトのある告知の仕方です。
準・直接民主主義?
この政党から、実際に何人も立候補しています。
やることは唯ひとつ、「党員の意向」に基づいて、法案の採決時に賛成・反対の投票を行うというもの。
事前にネットで賛否を問い、例えば賛成7、反対3という結果だったら、参議院の採決の際に、同党の議員は自らの意思に関わらず、7割の人が賛成、3割が反対の票を投じるのだそうです。
今の間接民主制と国民投票などの直接民主制の中間、といったところでしょうか?
もちろん、議員の仕事は「法案の採決」だけではありませんし、政治家なのに「ノーポリシー」というのはどうよ?ではありますが・・・。
でも、実は「これもあり」だと思ったのです。
選挙で支持する候補者・政党がないとき
選挙の際に、投票したい立候補者がいない、政党がないといった場合、あるいは、「別に誰がなってもいいけど、コイツだけは嫌だ」という人が立候補している場合、みなさんはどうされていますか?
私は、ささやかな抵抗として、
投票に行かない、白票を入れる、記入欄に「×」を書いて投票する、・・・
といったことをやっていますが・・・、後で虚しくなるんですよねぇ。
「これもあり」と思った理由
そんなこんなで前々から考えていたのが、投票用紙に「該当なし」という選択肢があって、その得票数に応じて議員数を削減するというシステム。
民意を反映させるのであれば、「不要」との意思表示をする機会も必要だと思っていました。
これをやると国会議員や地方議員は、一発で定数削減できるでしょうし、首長選挙でも「反対者がこれだけいる」ということを知らしめる意味があると思いますが・・・。
(実際、今、有権者の2~3割くらいの得票で首長になっていますからねぇ)
今回は「支持政党なし」という名称の政党に一票入れることになるので、本意とは異なりますが、いわゆる拒否権を行使するという意味で、「これもあり」だと思いました。
おわりに
イギリスがEUから離脱するかどうか、国民投票が行われ、離脱が決定しました。
ところが、いざ離脱が決定し、自分たちにどんな影響ががあるのかわかってくると、「そんなはずじゃなかった」で、大混乱しているようです。
聞くと、「EUから離脱するとどうなるか知らない」どころか、「そもそも、EUって何?」という国民がずいぶんといたとか。
笑い話にもなりませんが、直接民主制って、つまるところこんなものかもしれません。
現実的にも今後とも、間接民主制でいくしかないでしょうが・・・、もうちょっとマシになってもらいたいものです。
では、また、