【台北=伊原健作】台湾の国防部(国防省)は1日、台湾南部の高雄の海軍基地からミサイル1発が誤って発射され、台湾海峡の離島、澎湖諸島沖で操業中の台湾漁船に命中したと発表した。船長が死亡、3人が軽傷を負った。国防部や海軍は操作ミスがあったとみて原因を調べている。
国防部などによると、ミサイルは台湾が自前で開発した超音速の対艦ミサイル「雄風3号」で、射程は約140キロメートル。今回は発射から2分強の間飛行し、基地から北西に約74キロメートルの地点に落下した。爆発せずに漁船を貫通したという。
同日午前には演習が予定されていた。国防部や海軍はミサイルシステムの点検中に操作ミスがあった可能性が高いとみている。国防部の陳中吉・報道官は1日午後に台北市の国防部で記者会見し、「誤射で被害者が出てしまったことを深く謝罪したい」と述べた。
台湾で対中国政策を担当する大陸委員会は同日午後、中国側に対し窓口機関を通じて事態を通達したと発表した。一方、台湾の中央通信は、中国国務院台湾事務弁公室の張志軍主任が同日「影響は非常に深刻」「(台湾当局に)説明責任がある」などとコメントしたと報じた。