漫画を描く人にとって、常に立ちはだかるテーマ。
自分のために描くのか、相手のために描くのか?
自分が面白いと思ったことが、相手にも面白かったらベスト。
ですが、なかなかままならないもの。
漫画は娯楽、サービス業だと考えれば、相手を気持ちよくさせてナンボなので、他の選択肢はないですね。
しかし、作者の表現欲というものもある。
自分が面白いと思っていること、伝えたいことをダイレクトに描きたい。
受ければ良いし、受けなくても気にしないなんて、なかなか言えないものですが。
新人のうちは、自分の表現欲求が強い。
自分の感性、チカラを試してみたくなる。
自己承認欲求とも言えるかも。
ある程度は、やってもいいんじゃないでしょうか。
若いうちにしか出来ないことはあります。
チャレンジせずに後悔するより、やった方が良い。
描きたいように描いて売れれば最高です。
さて、そういう人は何人いるか。
人気アンケートを横目で見ながら、それでも自分の表現にこだわる。
そういうギリギリの線で頑張っている作者もいます。
毎週毎週、これは受ける、これは受けないって、すり合わせをしていると、自分の中にある尺度が出来て来ます。
読者と感性、感情がシンクロしている状態。
そうなれば、少しくらいの冒険や、思い切った演出、展開もしやすいかも。
相手の心を手のひらの上で、転がして見ている感じ。
そこまでいけば、プロ。
プロフェッショナルって、相手の心の動きが見えている人のことかも知れません。
どのジャンルにも当てはまるでしょう。
漫画は人気第一主義になっている以上、読者の心が捕めるかどうかが生命線。
貪欲に、いつも面白いものはないかと探している人達が読者です。
どんなに注意深くしていても、するりと逃げてしまうこともある。
実際、一回見失うと、すっごく大変で、死活問題!!
それゆえ、第一線の作者は、いつも人気の動向を気にしています。
慢心して、ふんぞり返って、へそが上を向いたらアウト。
厳しい商売ですね。
それでも漫画の可能性を広げるためにも、人気だけを追いかけるのではない作品も出てきて欲しいです。
100人に1人くらいは、そういう自分本位のエゴイスティックな漫画家がいてもいいんじゃないでしょうか。
ネット空間は、そういうチャレンジングな作品との相性は良いと思います。