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2016年06月30日 10時42分 UPDATE

LINEのIPOは成功するか 成長戦略には疑問の声も (1/2)

日本市場で今年最大規模となるLINEのIPOが迫っている。だがその成長性を疑問視する投資家も多い。(ロイター)

[東京 26日 ロイター]
REUTERS

 メッセージングアプリのLINEは新規株式公開(IPO)を2年間延期し、その時間を財務報告に係わる内部統制の改善、事業計画の策定、人材強化などに充てた。そしてその間に、同社の評価額は数十億ドル目減りした。

 LINEは7月に予定しているIPOで約10億ドルの資金を調達する見通しだ。世界ではここしばらく大規模な上場がなく、LINEのIPOは2016年で最大規模となりそうだ。ただし懐疑的なファンドマネージャーはLINEの国内市場における成長減速を指摘し、地域拡大戦略にも疑問を投げ掛けている。さらにLINEの広告収益戦略に対しても懐疑的だ。

photo REUTERS/Toru Hanai/Illustration/File Photo

 IPO申請書類によれば、LINEは日本、タイ、インドネシア、台湾というアジアの主要市場からの収益を増やすべく、広告などのサービスの売上増を目指し、サービスのローカライズに注力する方針という。

 LINEの売上高の大半はゲームのほか、絵文字やスタンプによるものだ。スタンプには、くまの「ブラウン」やうさぎの「コニー」など人気のキャラクターがいる。

 「サービスにしろ、マーケティングにしろ、スタンプにしろ、ローカライズが非常に重要だ」とLINEの出澤剛CEOは4月にReutersの取材に応じ、語っている。

 世界のメッセージングアプリ市場は今や飽和状態にあり、LINEの成長鈍化を観察しているファンドマネジャーらは同社の計画に懐疑的だ。

 「LINEには興味がない。同社の成長見通しは非常に弱い」とベイビュー・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャーである佐久間康郎氏は語る。同社は現在、2700億円(26億4000万ドル)の資産を運用している。

 「LINEが注力している4カ国の中で、ユーザー数が伸びる余地があるのはインドネシアだけだ。そこですら、事業見通しはそれほど楽観的ではない」と同氏は続ける。

 LINEの月間アクティブユーザー数は過去3年間に世界で3倍に増加したが、その伸びは既に鈍化しつつある。IPO申請書類によれば、2016年3月末時点で月間アクティブユーザー数は2億1800万人に達したが、伸び率はわずか13%にとどまっている。同社は今後についてもあまり明確な見通しを示せず、報告書では「運用年数が短いので将来予測が難しい」と述べるにとどめている。

 調査会社Statistaによれば、世界的にはLINEは7番目にユーザー数の多いメッセージングアプリであり、Facebookの「WhatsApp」やTencentの「WeChat」といった同様のサービスよりもユーザー数は少ない。

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