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健康じゃーな

健康な社会・精神生活を取り戻すことを標榜する

セブンイレブンの恐怖

増田風

出張先で長野県信濃大町あたりのセブンイレブンに行った。セブンイレブンと言っても、たいぶのんびりした田舎のほうなので、首都圏並のサービスは得られないとハードルを下げつつ。おにぎりを探そうとするが店員が邪魔でよく見えない。するとすぐに気配を察して、こんにちはと声をかけてきた。「あ、この辺り探そうとしてるの気づいてますよ」との意思表示だ。こりゃデキる店員だ。実際に作業順序を入れ替えてすぐにどいてくれた。次にやっぱりサンドイッチにしようと思うと、今度は別の店員が作業をしていた。やはり同様にどいてくれた。洗面所も綺麗。イートインコーナーで昼食後ティッシュを忘れたなと思ったら、ゴミ箱のそばに置いてあった。食べた後、お客ちゃんはたいていゴミ箱に行くので、置き場が分かりやすい。顧客の生活体験を完全になぞってあり、店員の頭のなかにペルソナががっつり仕上がっているのだろう。さすが日商がほかより10万も高いコンビニだ。

セブン以外のコンビニ。例えばガムを1個だけ買うと「袋はどうされますか」と形だけは聞いてくれるが、手があからさまにテープに伸びているので「結構です」と言わざるをえない。エコのムードもあるのでなおさら。一方セブンでガムを買うと、レジの下の袋置き場に手を伸ばしながらのことが多いので、お願いしやすい。こんなふうに言うとデータを出せと言われそうだが、首都圏・甲信越を年に150回程度、都合10年間出張しているので多少語る権利はあるはずだ。ちなみにセブン以外のコンビニで、ポイントカードお持ちですかと聞かれ、「持っていません」と答えたのも昨日で1500回程度となる。セブンはポイントカードのおすすめがないのも助かる。1500回説明しなくても良いからだ(ナナコはそもそもポイントカードではないが)。ちなみにカードのおすすめがウザい件については、各コンビニチェーンの売り手側も認識はしており、一時期ポンタ(もとい)「ポイントカードはよろしかったですか?」と聞くスタイルがスマッシュヒットしたことがある。これだと持っていない人は「ハイ」とだけ答えればよいので楽だった。だが、いつしか廃れてしまった。セブンのように始めから聞かないのが良い。

神奈川県の金沢八景に行ったとき、モノレールの駅前にセブンを見つけた。洗面所を借りたかったのだが、狭小・変形の店舗かつ八景島への観光客が殺到する店で、これはトイレは貸してないやと思ったら、当然のように「奥にありますからご自由にどうぞ」と来た。しかもかなり広かった。普通ならトイレだけ借りる観光客が多いから断ろうとなるところだが、セブンはトイレは広告塔だと熟知しているので助かる。千葉県のあるセブンイレブンでは、複合コピー機のそばにちょっとしたスペースがあり、小学生3人が駄菓子を食べながら通信ゲームをしていた。追い出さないのだなと驚くと同時に、ほほえましい気持ちになった。その店は近所の駄菓子屋の機能も持っていたのだ。確かにセブンは、オーナーになって対してキツすぎる面がある。知人の店舗はなんとか経営が成り立つようになった途端に、徒歩数分の場所にピッカピカの新築・駐車場付きの店舗を出店されて参っていた。いくら顧客がすべてといっても、そういう部分は褒められたものではない。とはいえセブンが小売業の「答え」を提示しているのは間違いないし、セブンの強みは商品開発力に尽きると判で押したように語る評論家は、セブンの本当の怖さをまだ知らないのだ。

※なおだめなセブンもあります。セブンイレブンジャパンの社員の話では、店長の資質によってどうしても差は出てしまうとのこと。

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