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ヘイト許さへん 個人・団体名公表 来月完全施行

駅の掲示板に貼られた啓発ポスター=大阪市中央区で、岡崎大輔撮影

 特定の人種や民族への差別的言動を街頭などで繰り返すヘイトスピーチの抑止を目的とした全国初の条例が、大阪市で7月1日に完全施行される。市はヘイトスピーチに該当するか調査する審査会の初会合を25日に開く予定だ。1日時点でインターネット上に残る書き込みなどについては、在日コリアンらの団体が直ちに被害を申し立てる準備を進めており、条例の実効性が注目される。

     今月施行された国の対策法に罰則はないが、大阪市条例はヘイトスピーチをした団体や個人名の公表を盛り込む。条例がヘイトスピーチと定義しているのは、特定の人種や民族について▽社会からの排除▽権利の制限▽憎悪や差別意識を扇動−−のいずれかを目的に人を中傷したり、身の危険を感じさせたりする言動。被害者から申し立てがあれば、国際法学者や弁護士ら5人で構成する審査会が調査する。

     答申を受けた市長がヘイトスピーチと認定した場合、市はホームページで団体・個人名を公表。ネット上の差別的な書き込みも7月1日以降に残っていれば条例の対象となり、プロバイダーに削除を要請するなど拡散防止の措置を取る。

     ヘイトスピーチは特定の団体が過激な差別用語を発しながらデモを繰り返し、社会問題化した。ヘイトスピーチの問題に詳しい師岡康子弁護士(東京弁護士会)によると、大阪市の条例が成立した今年1月以降、ヘイトスピーチのデモ現場で条例に抵触しないよう自主規制をする動きも出ているという。

     一方、強い意志を持ってスピーチをする団体や個人への抑止効果は限定的との指摘もあり、NPO法人「コリアNGOセンター」(大阪市)の郭辰雄代表理事は「さらに実効性を高めるべきで、公共施設や公園などの利用も事前に抑制できるような基準の検討をしてほしい」と注文する。【岡崎大輔】

    大阪市のヘイトスピーチ抑止条例を巡る動き

    2014年7月 橋下徹市長(当時)が対策の検討を表明

      15年2月 市の審議会が対策内容を答申

         5月 答申を踏まえた市条例案を市議会に提出。継続審議に

      16年1月 市議会で全国初の抑止条例が成立し、一部施行

         5月 市議会が審査会委員5人の人事案に同意

         6月 国のヘイトスピーチ対策法が施行(3日)

         7月 条例が完全施行(1日)

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