茨城県が壮大なアートの実験場になる65日間!「KENPOKU ART 2016」
海か、山か、芸術か?
9月17日〜11月20日までの65日間、茨城県北地域6市町(日立市、高萩市、北茨城市、常陸太田市、常陸大宮市、大子町)を舞台に「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」が開催されます。
第一線で活躍する国内外のアーティストによる、約100点の作品が北茨城の広大な土地に展示されるとのことで、我々が想像するような「芸術祭」とは一線を画した、世界規模の一大イベントです。
6月28日に開催された茨城県北芸術祭開催概要発表会で、企画発表と参加アーティストの紹介が行なわれました。
総合ディレクターを務める南條史生氏。2006年に森美術館の館長に就任し、「すべての物事はアートに通じる」とし、美術館の常識を覆すような展示を企画してきた人物。「芸術祭は継続が大切。地域の人々がそれぞれクリエイティブなスピリットを持つことが大切ではないか」と語りました。
ちなみにどんな作品が展示されるのでしょう。ギズモード的に気になる作品をピックアップしてみました!
落合陽一さんによる「コロイドディスプレイ」
まずは我らが落合陽一さん。落合さんには3月にギズモードのゲスト編集長を務めていただきましたね。
落合さんは、今回の芸術祭のポスターにもなっている「コロイドディスプレイ」を含む複数の作品を展示します。半透明なシャボン膜に超音波を当てて膜を細かく振動させることで、光を乱反射させスクリーンにしてしまうというもので、以前ギズでも紹介していました。
そのコロイドディスプレイが常陸大宮市の旧美和中学校で展示されます。
落合さんは、自然に溶け込むディスプレイはどのようなものか、自然の中でテクノロジーを使ってどのような表現ができるかを追求、超常的な現象を感じてもらいたいと話しました。
AKI INOMATAさんの「やどかりに『やど』をわたしてみる」
アーティストのAKI INOMATAさんの作品、《やどかりに『やど』をわたしてみる》は、マンハッタンなど世界の都市をのせた新しい殻を3Dプリンタで出力し、ヤドカリがそこに引っ越す様子を観察するというものでした。
芸術祭では、海に近い場所で、生きたヤドカリとともに《やどかりに『やど』をわたしてみる》を行ないます。
生きた作品を展示することで、水平線の向こうを考えていきたいと語っていました。
©AKI INOMATA Courtesy: MAHO KUBOTA GALLERY/ KENPOKU ART 2016のWEBサイトより
チームラボの「チームラボ 小さき無限に咲く花の、かそけき今を思うなりけり」
美術館では初となる個展を開催するチームラボ。
北茨城の茨城県天心記念五浦美術館にて「チームラボ 小さき無限に咲く花の、かそけき今を思うなりけり」で、新作「小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々」などデジタルアート6作品を展示予定です。
和田永さんの、古い家電を楽器として蘇らせる「NICOS LAB in 日立」
アーティスト/ミュージシャンの和田永さんは、古いオープンリール式テープレコーダーを演奏するグループ「Open Reel Ensemble」の活動をしているほか、役割を終えた古い家電を新たな電子楽器として蘇生させ、合奏する祭典を目指すプロジェクト「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」を始動。
芸術祭では、HITACHIの町、日立市にて、使われなくなった家電を電子楽器として蘇生させる組織「NICOS LAB in 日立」を立ち上げ、プロジェクトを展開。家電が楽器になる演奏会を開催するとのこと!
バイオアートの分野で第一人者、オロン・カッツ氏によるバイオアート作品
バイオアート分野の第一人者、オロン・カッツ氏。
フラスコ内で衣服用の皮革を培養する作品など、生命素材を実際に扱いながら、根源的な生命をめぐる問題を提起しています。再生医療技術でつくるミニチュア人形や、フラスコの中で育てる衣服用の皮革など、バイオテクノロジーを用いた芸術作品を作ってきました。
芸術祭では、県北の土壌や生物を使ったプロジェクトを展開するそうです。
ハッカソンから選出されたバイオアート作品
また、昨年10月に開催されたアートハッカソンによって選ばれた作品も展示されます。
発酵食品の納豆から樹脂を作り出し、それを用いて造形物をつくるというもの。自然の中に放置すればバクテリアで分解され土に還っていく性質や、顕著な吸水性を持つ納豆樹脂の、活用の可能性を探る実験そのものを作品として、映像のほか、立体物を展示されます。
ここでは、デジタルテクノロジー、バイオテクノロジー、3Dプリンターなどなど、さまざまなテクノロジーとアートを掛けあわせたアーティスト作品を紹介しましたが、ほかにも陶芸家、ファブリックデザイナー、花道家、建築家…といった広い分野のアーティストによるアート作品が、茨城県北地域を舞台に約100作品展示されます。
北茨城の五浦はアジアの美学の重要性を唱えた岡倉天心や横山大観らが住み、日本近代美術の発展と深い関わりを持ったことで知られています。
芸術の秋の季節に、茨城の自然を感じながらアートを堪能する旅も楽しそうですよね。
詳細は公式WEBサイトをどうぞ。
source:KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭
(mayumine)