ブログをすることの意義なんて、あまり考えたことがなかったが、いやがおうにも考えさせられる事態が生じた。
23日にUPした「初めて合コンなるものにでることとなった」の記事が、どういうワケか、バズってしまった。それまでのPVが平均20程度だったのだが、23日だけは四桁になってしまった。
いわば、PV数のみを基準に言えば、鉄棒の逆上がりすらできないガキが、内村航平ばりのムーンサルトを決められるようになったのに等しい。
バズった時、普通は喜ぶべきなんだろうな…だけどその時の心境を素直に言うと、
「困った…(;´Д`)場末のスナックみたいに、開店休業状態でまったりやってたのに、これを機会に、俺が特定されたらどうしよう!?」
情けないながら、そういうビビりだった。
「特定されるのが嫌なら、そもそもブログなんてやらなきゃいいじゃん」
というツッコミが来そうだが、このブログを再開した時の説明がその答えだ。
それに、身分を明かせない権力的な仕事をしていると、ストレスが結構たまるのだが、こうして駄文をしたためることによって、気持ちの上でのバランスをとっているという部分もある。
だから、PVが多くても困る。もっとも、それだからと言って、PVがゼロになったら、さすがにブログをする意義はないだろうな…
読んでくれる方が一人でもいてくれさえすれば、それで満足なのだ…野村克也ではないけれど、ひっそりと咲く月見草で充分なのだ…
※2回目の合コン会場は渋谷だった。まぶしいな…都会が…
前回の続きを書く。
サークルの後輩君から電話があった。
「おや?電話してくるなんて、珍しいなぁ…何かあったの?」
そう訊くと、彼は口ごもるように、
「あの、すいません。ちょっと言いにくいんですけど…」
と歯切れが悪い。
「なによ、電話してきて、わけわかんないじゃん。いいから言ってみ」
そう促す俺の言葉を受けた彼の説明をまとめると、
前回の共立女子大と再び合コンをしたいという話がサークル内で出てきて、幹事の後輩君がその申し込みをしたところ、相手方から条件を出されたということだった。
その条件は、「法学部のゆうさんが参加するなら、再び合コンをセッティングしていい」とのことだった。
相手から参加を求められるのは光栄な話だが、大方、Sちゃんが幹事の女の子にねじ込んだろう。それ位は予想できた。
Mちゃんにはもう一回、会ってみたいな…と思うものの、Sちゃんがいるので無理だろう。俺の予想が正しいとするなら、Sちゃんの気持ちはありがたいものの、その想いに応えるつもりはなかった。
仮に出たとしたら、Sちゃんに対して明確に「その気が無い」旨を通知しなければならないだろう。そんな無粋なダメ押しをする位なら、フェイドアウトの方がお互いにとっても、良いに決まっている。
そんな俺の気持ちを知らずに彼は、
「ゆうさんの都合を考えて、また土曜日にセッティングしますから、参加の方、よろしくお願いします」
なんだよ。テニスコートでは俺の相手をしてくれなかったくせに、こういう時だけ、猫なで声で…俺はそこまでお人好しじゃない。
「俺にはメリットが無い。悪いけど、断るよ」
そう言い放ち、受話器を置いた。
その電話があってからは俺はサークルにも足を運ばなくなった。合コンへの参加を懇願されたら、面倒だからだ。
電話があって数日後のある日、授業を終えて教室を出ていく俺に、幹事の後輩君ではない別の後輩が、おずおずと近づいてきた。
話を訊くと、色々、俺を捜しまわってくれてたらしい。それじゃあ、無下にはできないな…
彼の言うには、前回の合コンの時に気に入った女の子がいたが、もうひと押しで、連絡先を聞き出せるとのことだった。
「合コンって一回勝負じゃん。一回目の合コンで連絡先をゲットできなければ、脈がないっていうことじゃん」
彼の話を聞きながらそう思った。多分それは、合コン事情に疎い俺でも判る自明の真理じゃないのかな…でも、恋は盲目とは良く言ったものだ。恋するあまり後輩君は正常な判断力ができないのかもしれないな…
後輩はひたすら頭を下げてくる。
「お願いします。サークルのメンバーの総意なんです。合コンに出て下さい」
「総意ってウソだろ。オマエの都合だろう」と思ったが、さすがに根負けというか、同情してしまい、
「あのさ、次回の合コンでも、キミの意中のヒト、多分、無理だと思うよ。傷口を拡げることになるかも知れないよ。それでもいいの?」
と言わずもがなながら、訊いてみた。
すると彼は満面の笑みを浮かべて、
「じゃあ、出てくれるんですね!ありがとうございます」
といいながら、頭を下げてくる。
…あのさ…出るって言ってないじゃん…でもそこまでされたら断ることはできなかった。
合コンリターンズだ。また、土曜日のバイト、早上がりしなければならない。
「まぁ、テニスではヘタレな先輩だったけど、それ以外で後輩の役に立てるなら、それならそれでまぁ、いいか!」
そのように切り替え、二回目の合コンに臨んだ。