リドリー・スコットの作品は歴史大河ものが多いので非常に期待していました。グラディエーターとキングダム・オブ・ヘブンはDVDで持っており、何度も観返しているほどです。エクソダスとはユダヤ人のエジプト出国のことを指します。簡単なあらすじは以下のようになっています。
紀元前1300年。古代エジプト王セティのもとで王子ラムセスと兄弟同然に育てられたモーゼは、カデシュの戦いで活躍し、王国での地位を確立しつつあった。そんなある日、モーゼはヘブライ人奴隷から自らの出生の秘密を知らされ激しく動揺する。王セティの逝去後、王に即位したラムセスは、彼の秘密を耳にし、葛藤の末にモーゼを国外追放に処す。餓死寸前で荒野をさまよったモーゼは、ミディアンの地に辿り着きツィポラと結婚し平和な暮らしを手に入れる。だがある時、「同胞を助けよ」という啓示に導かれエジプトへと舞い戻り、ラムセスに奴隷の解放を迫る。だが、ラムセスは拒み、暴挙は激化することに。やがて、ナイル川が血に染まり、蛙や虻が大量発生するなどエジプト全土で“10の奇跡"が猛威を振るう……。
『エクソダス』を観た感想(ネタバレあり)
ストーリー構成が似ていると感じました。何と似ているかって?リドリー・スコットの以前の作品グラディエーターです。
- 序文のような物語が始まる前の説明
- ダイナミックな大規模戦闘
- 謀られて旅に出る羽目に
- 元凶となった元へわざわざカムバック
グラディエーターを観たことのある方しか比較のしようがないのですが、みごとにこの順番通り話が進んでいくところが、「同じ監督が撮ったんだなー!」と如実に思わせてくれるところになります。
あと変だなと思った細かい描写ですが、1:16:35あたりでエジプトへ反旗を翻して、まいた油に火を点けるシーンがあるのですが、わざわざ手にワラを持って火を点けて油に火を点けようとします。大勢が手に火の点いた松明を持っているのにも関わらずです。
謎すぎます!手に持っているのはなんじゃーい!と観たらだれもが思うのではないでしょうか。
物語が佳境に入るとまた不可思議な感じで十の災厄がエジプトを襲います。
- ナイル川が真っ赤に血に染まる
- 蛙が大量に地上に上がってくる
- ぶよが大量発生
- 蚊が大量発生
- 家畜の疫病
- 腫れ物が出来る
- 雹が降る
- イナゴの群れ
- 真っ暗になる
- 子供が死ぬ
最後の10でエジプト王ラムセスの息子が死にます。ここで王様大絶叫!
「一人残らず出ていけーーーーー!」
とうとうこの言葉を引き出すことに成功したモーゼはヘブライ人を引き連れて出エジプトを慣行します。約束の地を目指して。
しかし後悔したラムセス側は収まりません。軍を出してモーゼ一行を追います。
そしてあの名場面。海が割れるー。のを期待していたのですが割れません。その代わり自然現象である潮の満ち引きのようなことが起き、「これ渡れるんじゃねー。」という機会に恵まれ、これに乗じて渡ろうとするのです。
これは良かったと思えるシーンでした。無理に海が割れたりすると興醒めの一因になりかねなかったのですが、自然の摂理を上手く組み込んで無理やり感のない描写に仕立て上げたのは見事だと思います。
その後はお約束通り引いていた水が濁流となって押し寄せラムセスの軍は飲み込まれます。最後にシナイ山という場所で十戒をモーゼが記し、約束の地カナンへは到着出来ずに終わります。
十戒を海が割れることと勘違いしている方もいらっしゃるようですが、十戒は預言者モーゼが神から授かった戒めです。
- 唯一神である主のみを信じなさい
- 偶像崇拝の禁止
- 神の名をみだりに唱えてはならない
- 7日目を安息日とすること
- 両親を敬いなさい
- 殺人を犯してはならない
- 姦淫してはならない
- 盗んではならない
- 偽証してはならない
- 隣人のものを欲しがってはならない
これをシナイ山で授かったとされています。ちなみに預言者とは言葉を預かる人のこと。予言者とは違います。こちらは未来を言い当てる人のことです。
ここの石板に十戒を記す描写ですが、本来は神から石板を授かったとされています。ここもキチンとありえない現象で表現するのではなく、モーゼが石に彫ったとしているところに好感が持てます。
全体的な感想ですが、出来るだけリアリティーを追及した作品に仕上がっており荒唐無稽な観せ方をしていないので、歴史ドラマ風な映画が好きな方は十分オススメ出来る内容であると思います。
以上『エクソダス』を観た感想でした。