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奈良県立医科大、遺伝子組み換え大腸菌を違法廃棄…殺菌せず流しに3年間

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 奈良県立医科大(橿原市)は16日、男性講師が2013年から3年間、遺伝子組み換えを行った大腸菌を、殺菌などの処理をしないまま故意に実験室の流しに廃棄していたと発表した。

 菌に毒性や病原性はなく、同大学は「周辺環境への影響はなかった」と説明。今後、講師らを処分する方針。

 同大学によると、講師は13年4月~今年3月の間、月平均1~2回、神経細胞機能を調べる研究の実験で使った遺伝子組み換え大腸菌の培養液を、流しに廃棄していた。人けの少ない夜などに捨てており、講師は「違法だと自覚していたが、忙しく、(殺菌処理の)手間を省いてしまった。私の怠慢だった」と話しているという。

 今年3月、目撃情報があり発覚。文部科学省にも報告した。流しからつながる下水道の配管など学内外の8か所を検査したところ、この菌は検出されず、同大学は「遺伝子組み換え大腸菌は自然界では生きられない。下水処理場の塩素処理でも死滅するのを確認した」としている。

 遺伝子組み換え生物の使用規制を定めた「カルタヘナ法」では、遺伝子組み換え生物は高圧滅菌装置などで処理する必要があり、そのまま捨てることは違法行為となる。講師は研究歴約20年で、9年前から同大学に勤務。監督担当の教授も状況を把握していなかったという。16日に県庁で記者会見した車谷典男・副学長は「関係者を厳正に処分し、外部委員による監査を新たに実施するなど、再発防止に努める」と謝罪した。

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