昨日、NHK「SWITCHインタビュー達人達」を観てた。
若手俳優の菅田将暉と最近は役者のイメージが強い板尾創路の対談で、先日「ダウンタウンなう」でダウンタウン相手に感激して泣いてた菅田将暉が板尾さん相手にどんな感じになるのか気になり観てたがなかなか面白かった。
対談の最後、板尾さんが「これを映画化しようと思ってるんだけど主演にいい感じの役者がいなくて」と菅田将暉にマンガ「キッドアイラック」を手渡してた。
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喜怒哀楽
キッドアイラック3巻(2013年9月25日発売)帯のコメントで、板尾さんが「この素晴らしい漫画を僕は3年以内に映画化してみせます!」と宣言してるんだけど、もう時間ないのでNHK使って強硬手段に出たのでは…(まあ3年ってタイムリミットはどうでもいいので実現してほしい)
— 松本 (@matsushin1978) 2016年6月18日
録画したNHKの板尾創路さんと菅田将暉さんのスイッチ見てたら、ラストにキッドアイラック!の話出てきてビビった!ありがた過ぎて震えました。まさかの主演公開オファー!ありがとうございますー!! pic.twitter.com/Nk3slHuTF6
— 町田一八 シオリエクスペリエンス (@takazin18) 2016年6月18日
“やおきん”こと矢追金次郎は、いわゆるコテコテの不良。
襲われ心に傷を負った幼なじみに笑顔を取り戻させるため、やおきんはケンカをやめ大喜利を始めるというストーリー。
考えてみると不良ってお笑い好きが多い印象だけど(バッドボーイズとか紳助とか)主人公のやおきんは喧嘩に明け暮れ全然面白くないところから大会への出場を目指して面白さを求めてひたすら大喜利に打ち込む。
ヤンキー/オタクの対立項になるよう、お笑い研究会のメガネ率が高いのも面白いし(実際、お笑い=ギークではなく、ナンパで先輩後輩な体育会系のノリだが)だからこそラジオのハガキ職人がフューチャリングされてる。
ビビアン三擦り半でコンチータじゃないけれど伝説のハガキ職人である師匠がメンターとして登場し、笑いの道を導いていく。
大喜利
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この大喜利というのがポイントで、漫才師を目指す作品もあるけれど漫才の場合は事前にネタを組み上げた上でその技術が必要になるコンビ芸。
しかし大喜利は、瞬発的な発想を競うことになる個人芸。
桂枝雀師匠の言う緊張と緩和*1や笑いの振幅度*2、大喜利の流れの中でのネタ順の見極めなど*3スキルフルな部分も多いが、やはり根本は感性に依る。
根性だけではどうしようもない「笑い」をお笑いを一切わからない不良がどうやって乗り越えていくのか、がポイントになる。
映像化
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もちろん不良ものとしての魅力もあって、いわゆるスポーツに目覚めたヤンキー作品での王道な「昔の仲間や敵がやってきて不良に戻そうとする」三井寿チックな逸話も挟まれたり、一風変わった大喜利のライバルも登場。
お笑いは、ふざけてるとかバカバカしいと言われるが、ひとを救う力だってある。
不器用だが愚直に笑いとは何かを求めるやおきんの姿に笑えて泣ける。
三巻の終盤はちょっと駆け足気味だけれど、非常に面白かった。
これを板尾さんが映画化するなら観てみたい(大根仁とか?)。
配役として菅田将暉ってのもたしかに合ってるかも知れない。
映画でなくてもNHKの連ドラでもいいから是非。