こちらの記事を読んで。
問答集では「差別の解消や禁止には取り組まないのか」という質問に対し、性的指向(好きになる性)と性自認(性別に関する自己認識)について「憲法14条の趣旨に基づき、当然含まれているものと解するべきだ」との見解を示した。(中略)
一方で「性差を否定するいわゆる『ジェンダーフリー』論とは全く異なる」と強調。同姓婚は容認しない姿勢を示し、婚姻とは別の形で同姓カップルの権利を保障するパートナーシップ制度についても「慎重な検討が必要」としている。
LGBT問題が盛り上がっているので、この際はっきりさせたほうがいいと思うけど、「性的マイノリティに対する差別を禁じること」と「同姓婚を認めない」ことは両立しない。企業で、学校で、お店で、差別的な扱いをしないということ「だけ」でいいんだ、そこで線を引けるんだ、ってどういう論理で説明できるのか。
「本当は100%権利がほしいけど、今は50%で我慢しよう、10%よりはまだマシだから」ってそんなことをマイノリティの人たちに言わせてていいんですか。差別をするならする、しないならしない。もっと強く言えば差別を「しない」ではなく、これまでしてきた差別を「やめる」かどうか、性的マイノリティに対して差別をしてきた歴史をここで変えるのか変えないのか、道は2つに1つでしょう。
で、あなたはどっちの立場を取る?
問題の本質には手を突っ込まず、いい感じにお茶をにごして、マイノリティを支援してる体だけ整えるなんて、個人や社会の姿勢として卑怯だしかっこ悪すぎる。LGBTをサポートするなら同姓婚合法化から逃げるべきではないし、自分の国を誇りたかったら誇れる国に変えていかないと。変える力も権利もあるんだから、その選択から目を背けるべきではない。
キング牧師の「Why We Can't Wait なぜ私たちは待てないか」という問いかけを思い出す。道は2つに1つしかなく、私としては、待つべき理由も何もない。
プロフィール
望月優大(もちづきひろき)
慶應義塾大学法学部政治学科、
Twitter @hirokim21
Facebook hiroki.mochizuki
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- 作者: マーチン・ルーサーキング,Jr.,Martin Luther King,中島和子,古川博巳
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