「越前、青学の柱になれ」と、青春学園テニス部・部長の手塚国光は、青学に入学したスーパールーキーの越前リョーマにこう言いました。
知ってる人もいるかもですが、今からテニスの王子様(アニメ)の話をします。笑
(画像出典:http://prcm.jp/album/19961224r/pic/11878147)
テニスの王子様は、越前リョーマという中学生のテニスプレイヤーを主人公とした漫画です。
越前リョーマは、父に南次郎という伝説のプロテニスプレイヤーを持ちます。
現役時代は世界を相手に37戦全勝、世界ランク1位を目前にプロ転向後1年半で引退しました。
越前リョーマは青春学園に入学した時から、尋常じゃない実力を兼ね備え、「アメリカのジュニア大会4連覇」という実績を引っさげて入部します。
そりゃあ、そうです。
子供の頃からこの南次郎を相手にテニスやってきたんですから。
越前南次郎のありとあらゆる技を使い、相手を打ち破ることができます。
その結果、当然のように、関東の強豪校である青春学園でも、越前南次郎の技を駆使しながら、異例の一年生で即レギュラーの座を獲得します。
そして、迎えた初めての全国大会に向けた地区予選でも、越前リョーマは試合に出続けて勝ちまくります。
決勝で当たった、不動峰戦では、伊武深司という難敵も、越前南次郎が使った「二刀流」を駆使して勝利します。
越前南次郎の技を使い、勝ち続ける。
そんな越前の姿を見て、部長の手塚は、「越前には足りないものがある。」と感じます。
そして、越前に足りないものを2つ気付かせるために試合を申し込みます。
手塚は、越前が将来、青学の柱になる素質があると見込んでのことでした。
手塚は、全国屈指のテニスの腕前で、中学レベルが相手なら敵はいないくらい強い選手です。
一方で、越前も、今まで、試合では負けなしでした。
でも、手塚との試合では、今まで通用してきた越前南次郎の全ての技が全く通じず、ボロボロに敗れてしまいました。
「越前のテニスはサムライ南次郎のコピーでしかない。」と、まず、手塚は気付かせたかったのです。
「今の越前リョーマに必要なことは、自分の力を目覚めさせること」だと、手塚は分かっていました。
手塚は越前との試合で、こう言いました。
「見せてみろ。越前リョーマにしかできないテニスを。お前のテニスを。」
なぜ、世界戦無敗の男の技術をコピーしたテニスではダメなのか?
世界戦無敗の伝説的なテニスプレイヤーの技をコピーすれば、圧倒的な力を持てるはず。
誰もがそう思うはずです。
でも、手塚は、このままでは越前は更なる高みへと昇れない、と気づいていたのです。
というのも、越前は自分の力で困難を切り拓いてきた訳ではないからです。
越前が今まで敵を倒せたのは、南次郎の技があったからです。
でも、手塚のように、それが通用しなくなる場面が必ずきます。
じゃあ、その時にどうするのか?
越前には答えがありません。
ましてや、答えを今まで導いてきませんでした。
つまり、超一流のプレイヤーとは、自分で道を導き出す力を持つ選手のことです。
手塚はこう言いました。
「才能は伸びるためにあります。これからの時代のテニスは一時代を築いたテニスプレイヤーに追いつくのではなく、新しい時代を創り上げるプレイヤーにならなければいけない。」
南次郎が自分で道を切り拓いてきたように、越前もそうする必要があるという訳ですね。
これが気づかせたかったことの1つ目です。
そして足りない物の2つ目は、親父である南次郎も気づいていました。
今の越前に足りないものは何か?
この問いを南次郎にぶつけた記者がいます。
「コピーのままでは、あなたを超えることはできないからですか?」と。
でも、南次郎ははっきりと、こう言います。
「あいつが俺のコピーをやめても、俺には勝てないぜ。これはあいつ自身の問題なんだ」と。
つまり、越前の内面に問題があるようです。
手塚は越前との試合の際に、「お前は、なぜテニスをやっている?」としきりに聞きます。
それに対するリョーマの答えは、こうです。
「倒したい奴がいるんだ」
倒したい奴とは、もちろん、南次郎のことです。
越前がテニスをしている動機は、「親父を倒す」ことだったんです。
そして、手塚は、こう問います。
「その男を倒した後、お前に残るものは何だ?」と。
越前は、この問いの重要性がよく分からず「そんなことより、今は目の前の敵を倒すことでしょ」と答えます。
越前は手塚との試合で敗戦した後、自問自答を続けながら、家のテニスコートで、親父に本気の試合を申し込みます。
そこで、越前は南次郎を超えるべく、必死で技を繰り出します。
越前は、「越前リョーマにしかできないテニス」をやろうとし、本気の親父から、今まで見せたことがない技で、初めて1ポイント奪取することができました。
そして、こう言います。
「親父、俺はもっともっと強くなりたい!」と。
ここから越前のテニススタイルは
ガラリと変わり、「自分にしかできないテニス」で、関東の名だたる強敵を打ち破っていきます。
そして、最後には全日本No.1中学生と呼ばれる、真田という選手も倒します。
越前が強くなったのは、テニスをする動機が大きく変わったんです。
「親父を倒したい」から、「もっともっと強くなりたい」に。
これが越前リョーマの強さの秘密です。
「親父を倒したい」の動機は、ある意味で、明確なゴールがある訳です。親父を倒せば、そこで終了です。
テニスプレイヤーとしての終着点も見えてるでしょう。
これは「結果」にフォーカスするという態度ですね。
- ◯◯大学に合格すること、
- 月収100万円稼げるようになること
- ◯◯社に入ること
こういうのが「結果」にフォーカスする動機です。
でも、これは、もし、この目標が叶ってしまったら、後に残るものは何もなく、気の抜けたサイダーのように燃え尽きてしまいます。
「もっともっと強くなりたい」というのは、より自己目的的です。
つまり、テニスをして、強くなる過程自体に喜びを感じているということです。
イチロー選手も同じような思考をしています。
先日、イチロー選手は日米通算で、歴代安打数の頂点に立ちましたが、彼はこの「結果」に対しては、あまり喜びを見せていません。
これは、単純に痩せ我慢しているのではなくて、本心からそうだと思うんです。
イチロー選手はこう語ります。
打撃に関してこれという最後の形はない。でも、いまの自分が最高だっていう形を常に作っている。この矛盾した考え方が共存していることは、僕の大きな助けになっている
そういう目に見える結果よりも、イチローがモチベーションに感じているのは、完璧なバッティングフォームを求める過程であり、それは目の前のピッチャーをいかに打ち崩すかということなんです。
決して突き詰まることのない、完璧なバッティングフォームを求めている訳ですから、ここには限界はない訳です。
以上、越前リョーマの強さの秘密の考察でした!
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