遠洋航海実習中の高校生 参院選で投票できず
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選挙権年齢が18歳以上になって初めての国政選挙となる来月の参議院選挙で、遠洋航海をしている水産高校などの実習生が、選挙権があっても投票できない状況になっていることが分かりました。船員に認められているファックスを使った投票が、実習生には認められていないためで、投票できない実習生は少なくとも7校の80人に上っています。
来週22日に公示、来月10日に投票が行われる参議院選挙で、沖縄や鹿児島など、全国の少なくとも7つの水産高校などの実習生合わせて80人が、選挙期間に遠洋航海をしているため、18歳以上で選挙権があっても投票できない状況になっていることがNHKの取材で分かりました。
国政選挙では、海外で航海をしている船員であっても、船の上からファックスを使って投票できる「洋上投票」の制度がありますが、総務省選挙課によりますと、実習生は「船員」と見なされず利用できないということです。
総務省選挙課は「選挙権年齢の引き下げを検討していた段階では、実習生が洋上投票できなくなる事態を想定していなかった。現状では『船員法』などの法律を改正しないと、実習生の投票を認めることは難しく、今後検討していかなければならない」としています。
遠洋航海をしている高校からは「実習生が投票の機会を得られるようにしてほしい」などと、国に制度の見直しを求める声が上がっています。
国政選挙では、海外で航海をしている船員であっても、船の上からファックスを使って投票できる「洋上投票」の制度がありますが、総務省選挙課によりますと、実習生は「船員」と見なされず利用できないということです。
総務省選挙課は「選挙権年齢の引き下げを検討していた段階では、実習生が洋上投票できなくなる事態を想定していなかった。現状では『船員法』などの法律を改正しないと、実習生の投票を認めることは難しく、今後検討していかなければならない」としています。
遠洋航海をしている高校からは「実習生が投票の機会を得られるようにしてほしい」などと、国に制度の見直しを求める声が上がっています。
北海道では14人が投票できず
北海道では、今月4日から来月21日まで実習船「北鳳丸」で遠洋航海に出ている、道立の小樽水産高校と函館水産高校の実習生合わせて14人が、18歳以上で選挙権があっても投票できない状況になっているということです。
小樽水産高校の芹澤良通校長は「道の教育委員会を通じて事情を聞いていたので、今回投票できないことは乗船前に生徒に伝えていた。次回以降の選挙では同じことが起きないよう、制度を改めてもらいたい」と話しています。
小樽水産高校の芹澤良通校長は「道の教育委員会を通じて事情を聞いていたので、今回投票できないことは乗船前に生徒に伝えていた。次回以降の選挙では同じことが起きないよう、制度を改めてもらいたい」と話しています。