神戸製鋼グループ会社 データ改ざんし強度偽装

神戸製鋼グループ会社 データ改ざんし強度偽装
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大手鉄鋼メーカー「神戸製鋼所」は、グループ会社が家電などのバネとして使われるステンレス製の製品についてデータを改ざんし、JIS=日本工業規格の強度を満たしているように偽装して出荷していたと発表しました。
データの改ざんをしていたのは、神戸製鋼のグループ会社の「神鋼鋼線ステンレス」です。
発表によりますと、この会社では家電や給湯器などのバネとして使われるステンレス製の製品を生産していますが、JIS=日本工業規格で定められた、引っ張った際の強度を満たしていないのに、データを改ざんして強度を満たしているように偽装して出荷していたということです。
これは、社内での点検の結果、明らかになったということで、記録の残っている平成19年4月から先月までに出荷した55.6トンで改ざんを行っていたということです。
会社側では、不良品を減らすために品質保証の担当者の間で改ざんが続けられたのではないかとしていて、近く、外部の有識者などからなる調査委員会を設置し、原因を究明するとともに、再発防止策をまとめるとしています。
これまでの調査で、使用時の破損の可能性は低いとしていますが、神戸製鋼の梅原尚人副社長は記者会見で、「顧客に多大な心配をおかけし、おわび申し上げます。品質上、安全上の問題がないか顧客に確認するとともに、再発防止に努めます」と述べました。