薬剤師として働いているなかで、「もう薬剤師辞めたい…」「仕事が行くのがツライ…」と悩んでいませんか?
私は長年、薬剤師専門の転職コンサルタントとして仕事をしていますが、「仕事が辛い」「職場の人間関係に疲れた」等の声を良く聞き、多くの方が辛い思いをされているのだな、と感じます。
このページでは、私が過去に多くの薬剤師転職を支援した事例をもとに、「仕事を辞めたい」と思う薬剤師の皆さんにヒントをお伝えできればとまとめました。
- 「薬剤師辞めたい…」と感じているあなたへ
- 薬剤師を辞めたいと感じた7つの体験談
- 「薬剤師を辞めたい」ではなく「今の職場を辞めたい」?
- 「3年は続けなさい」は大きな間違い
- 後悔しない転職を実現する転職サイト3選
このページを読んで、少しでも薬剤師の皆さんの辛い思いが和らぐのなら幸いです。
1. 「薬剤師を辞めたい…」と感じているあなたへ
毎日辛くて、仕事に行くのが嫌でたまりません…。薬剤師を辞めようかと考えています…。
上記は、私が転職コンサルタントとして数々の薬剤師転職を支援する中で、応募者から何百回と受ける相談です。
私も新卒では薬剤師として働いていたので、「仕事がつらくて辞めたい…」とお話される皆さんの気持ち、とても良く分かります。ミスもたくさんしましたし、特に職場の人間関係がギスギスしていて辛い時は「仕事に行きたくない…」「明日、先輩休みのシフトだったかな…」ばかり考えていました。
「もう薬剤師辞めたい」という思いは、誰でもあります。人間はそれほど強くありません。「新卒でせっかく薬剤師として働く事ができたと思ったのに、実際の仕事や職場は想像と全く違った」と感じる方が多いのではないでしょうか?
2. 薬剤師を辞めたいと感じた7つの体験談
他の人も「薬剤師辞めたい」と思っているのですね。少しホッとしました。こんなに辛い思いをするのは私だけなのかな、と思っていたので…。
上記の通り、多くの薬剤師が「辞めたい…」と感じて転職相談に来られます。そのお話をお聞きしていると、働いている仕事や職場でやや異なりますが、薬剤師が辞めたいと感じる時は大きく7つに分類されるようです。
まずは、実際の体験談から「薬剤師が辛くて辞めたい」と感じるタイミングや、退職に至った際の苦しいご状況をご紹介します。
2-1. 仕事がうまくいかない…
「仕事がうまくいかない…」と悩んでいる方のケース
このような悩みは「新卒で働き始めて3年目まで」の方に良くあるケースです。大学で薬学を専攻し、いよいよ実際の仕事がスタートすると意気込んでいたのに、なかなか仕事ができるようにならないと苦労されている方は多くいらっしゃるようです。
さらに、上記のMさんのように「仕事ができないレッテル」を貼られてしまうと、ちょっとした事でも嫌味を言われたり怒られたりと、辛い日々が続いてしまいます。特に調剤薬局といった小さい職場環境だと、こういったレッテルを剥がすのは大変で、辛い環境が続いてしまうかもしれません。
2-2. 大きなミスをしてしまった…
「大きなミスをしてしまった…」と悩んでいる方のケース
このような悩みは「病院勤務」の方に良くあるケースです。もちろん、薬剤処方のミスはどこの職場でも大問題になりますが、患者さんの生死に関わるミスは病院勤務では特に許されません。
誰しもミスをしたいわけではありませんが、大きなミスをしてしまうと、新人だろうとベテランだろうと落ち込んでしまいますよね。Kさんのように「いまの職場は向いていないかも…」と考えてしまう人も多くいらっしゃるようです。
2-3. 人間関係や職場環境(同僚)が合わない…
「人間関係や職場環境(同僚)が合わない…」と悩んでいる方のケース
このような悩みは「ドラッグストアに限らず、薬剤師の多くの方が悩んでいる」ようです。特に薬剤師は女性が多い職場なので、女性特有の人間関係に疲れてしまったという転職希望者は大変多くいらっしゃいます。
人間関係の悩みは、本当につらいですよね。自分だけで解決する事も難しく、特に薬剤師は同じ人間関係のまま仕事が続いていくので、なかなか悩みが解決しないケースが大半のようです。
2-4. 人間関係や職場環境(上司)が合わない…
「人間関係や職場環境(上司)が合わない…」と悩んでいる方のケース
このような悩みは「病院や中小薬局など、狭い職場環境」の方に良くあるケースです。直属の上司と合わないと本当に辛いですよね。ドラッグストアなど職場が広く、働く人数も多い環境だと楽ですが、病院や中小薬局だと「逃げ場が無くてつらいです」という薬剤師の方が多くいらっしゃいます。
「上司の上司に伝えようか…」と勇気を出される方もいますが、正直にお伝えすると私はおすすめしません。その理由は、「あなたが言った事が漏れて、より上司の当たりが強くなる」上に、「人は簡単に変わる事ができず、1ヶ月もすると同じような環境に戻る」ケースがほとんどだからです。
2-5. 仕事のフォロー・教育体制がない…
「仕事のフォロー・教育体制がない…」と悩んでいる方のケース
このような悩みは「未経験での転職者」に良くあるケースです。キャリアチェンジしようと未経験転職を検討する際に「フォローや研修の少ない職場」を選んでしまうと、なかなか仕事に慣れる事ができず、つらいですよね。
特に小さな職場で「仕事を教えてもらえないのに、1人調剤がある」といった環境だと、日々慣れない仕事でつらいと思います。
2-6. 給与が低い…
「給与が低い…」と悩んでいる方のケース
このような悩みは「病院・調剤薬局勤務」の方に良くあるケースです。病院薬剤師は初任給が低い事で有名ですし、調剤薬局も初任給は悪くないのですが、その後の昇給が見込めない職場がほとんどです。
「お金が全てではない」と分かっていても、働いた見返りの給与が低いとつらいですよね。給与が問題で転職相談に来られる薬剤師の多くが、「悪くない職場だが、このままの給与で働き続けるのは正直つらい」とお話されます。
2-7. 長時間労働が続く…
「長時間労働が続く…」と悩んでいる方のケース
このような悩みは「ドラッグストア・病院勤務」の方に良くあるケースです。仕事を頑張りたいと思っているものの、長時間労働が続くと、体だけでなく心もしんどくなってしまいますよね。
長時間労働は、うつ病の発症につながる事が多いです。「最近、朝起きるのが本当につらい」と感じる皆さんは、自分が思っている以上に体調不良になっていませんか?
3. 「薬剤師を辞めたい」ではなく「今の職場を辞めたい」?
多くの薬剤師が仕事でつらい思いをしているのですね。どの体験談もよく分かります…。
2章の体験談は、どのケースも大変つらい思いをされて、私に相談に来られた方々です。皆さんとしっかりお話させて頂き、色々悩まれた上で「今の職場に残って、条件を改善された」人もいれば、「今の職場には未来が無いと判断し、転職を決意された」人もいました。
しかし…。
どの人も「薬剤師を辞める」事はされませんでした。
皆さんのお話をじっくり聞いていると、「辛い事もたくさんあるが、やりがいもある」人や、「今の働き方は続けられそうに無いが、薬剤師になれた時は本当に嬉しかった」人など、どの方も薬剤師になった事は後悔されていなかったのです。
実は、上記の7名のうち、最終的に6名が転職を決意されたのですが、全員薬剤師として「条件の良い職場」「職場環境の良い職場」などへ転職されました。皆さん「薬剤師を辞めたい」と仰っていたのですが、「今の職場」がつらい事が原因だったようです。
あなたはどうでしょうか?「今の職場を辞めたい」と思っていませんか?
このページを見ているあなたはどうでしょうか?「薬剤師辞めたい」ではなく「今の職場を辞めたい」と思っているのでは無いでしょうか?
薬剤師は国家資格なので、今の職場を辞めても日本中に働き場所があります。その中にはあなたにピッタリの職場があるかもしれません。もちろん、今の職場が少しでも変われば、あなたにとってピッタリの職場になるかもしれません。
「今の状況がつらい」と感じている皆さんは、今の職場を辞めたいという思いが強くなりすぎて、薬剤師を辞めたいとまで感じているのでは無いでしょうか?
4. 「3年続けなさい」は大きな間違い
確かに「今の職場がつらい」のだと思います。でも「3年は続けるべき」と言うじゃないですか…。
よく、本やネットの記事に「仕事は3年は続けよう」と書いてあります。あなたも「3年続けないとモノにならない」「3年続けると仕事の面白さが分かってくる」などと先輩や上司に言われた経験ありませんか?
これ、実は「半分正解で半分大間違い」なんです。その理由をご説明しますね。
「1万時間の法則」=3年間働く事は大事
あなたは「1万時間の法則」を聞いた事がありますか?これは、仕事で一人前になるには誰でも1万時間働く事が必要で、1万時間働いた人は誰でもある程度仕事ができるようになる、というアメリカの調査結果です。
新人の薬剤師が残業も含めて1日10時間ほど働いたとして、3年で7500時間程度。1万時間には少し足りないのですが、3年間しっかり働けば、誰でも一人前の手前ぐらいには成長できると言えるのではないでしょうか?おおよそ一つの仕事を3年頑張れば、ある程度一人前になれる、と先輩や上司は言っているのです。
これは、半分正解なのですが、薬剤師に限って言えば大間違いなのです。
薬剤師は、職場が変わっても薬剤師として働ける
薬剤師でない一般の仕事は、会社が変われば仕事は全く違うものになります。同じ業界でも、商品は異なる事がほとんどですし、会社のルールも大きく異なるケースばかりです。
が、薬剤師は「転職しても薬剤師として働く」事ができます。企業薬剤師は少し働き方が違いますが、調剤薬局・ドラッグストア・病院と職場は違えど、「薬を調剤する」という業務に注目すると大きな違いはありません。ましてや、調剤薬局から別の調剤薬局に転職するといったケースだと、ほぼ似た業務に従事できますよね。
私個人も「3年間働く」事は大事だと思っています。しかし「3年間同じ職場で働く」必要は全く無いと思っています。あなたが、3年我慢しなきゃ…と悩んでいるのであれば、そこまで気にする事は無いかもしれませんよ。
5. 後悔しない転職を実現する転職サイト3選
では、転職コンサルタントに相談しながら転職にチャレンジしたいと思います。どこの転職サイトに登録すると良いでしょうか?
転職成功を実現するためには、転職コンサルタントに相談する事をおすすめします。その際に大事な要素は「フラットに相談」でき「コンサルタントが優秀」で「面談に力を入れて」いるか。
以下、おすすめの転職サイトを3社ピックアップしましたので、必ずすべて登録しましょう。登録自体は3分程度、もちろん完全無料で費用等は一切かかりません。
5-1. エムスリーキャリア(薬キャリ):「独立系 病院や企業薬剤師にも強いオールマイティ」
『エムスリーキャリア(薬キャリ)』は、東証一部上場のエムスリーグループが運営する薬剤師に特化した転職支援サイトです。15年以上前から医療業界に特化したビジネスを行っていたこともあり、病院や医療施設などにおいて圧倒的な知名度を誇ります。
その特徴は何と言ってもオールマイティさ。転職人気の高い病院薬剤師(業界1位)や、調剤薬局(業界3位)以外にも、企業薬剤師求人数も業界1位と様々な薬剤師転職に強い転職サイトです。病院とのコネクションが強く、業界や転職の裏事情にも強いと評判です。
また、何よりも「親会社が調剤薬局で無い」ことが一番のメリット。特定薬局や企業の求人を強くプッシュされる事もありません。どんな仕事が自分に合うか考えている薬剤師希望者は、『エムスリーキャリア(薬キャリ)』に登録してみましょう。あなたに合ったの薬剤師求人を探す事ができますよ。
5-2. リクナビ薬剤師:「転職コンサルタントが優秀」
『リクナビ薬剤師』は、人材紹介最大手のリクルートが運営する薬剤師を専門に扱ったサイトで、高い評判と多くの転職実績があります。
「調剤薬局併設ドラッグストア」求人数・「高収入」求人で業界1位と、大手とのコネクションが強いリクナビ薬剤師ですが、リクナビの強みは何と言っても「日本一の人材紹介会社」としてのノウハウが豊富で優秀な転職コンサルタント。自身の希望に沿った求人紹介だけでなく、希望のドラッグストアから欠員補充採用があった際に、いち早く連絡をもらう事ができます。
特に初めて転職する方は、『リクナビ薬剤師』の転職コンサルタントに相談して損は無いでしょう。ネット上での登録の後、必ず対面での面談を申し込む事をおすすめします。
5-3. マイナビ薬剤師 「面談に力を入れている」
『マイナビ薬剤師』は、リクルートと並ぶ転職業界最大手のマイナビグループが運営する薬剤師専門の転職支援サービスです。マイナビグループの知名度と営業力を活かして全国の求人情報を網羅し、豊富な求人数を抱えているのも特徴です。
マイナビ薬剤師は応募者との「面談」に力を入れており、親身にアドバイスをしてくれる事で有名です。全国の主要都市に支店を持っており、東京以外の地域でも面談が可能。特に地方在住の薬剤師の方は、ぜひ登録をおすすめします。
さいごに
「薬剤師を辞めたい」という悩みについて、少しでもヒントになればとお伝えさせて頂きましたが、いかがでしたか?
お伝えした通り、「薬剤師を辞めたい」とつらい思いをされている方はたくさんいます。私がお伝えできるポイントは「薬剤師を辞めたいのでなく、今の職場を辞めたいのでは?」という点と「3年続けなさい、は大間違い!」という2点。今の仕事がつらくて苦しい時に、少しでもお力添えになれば嬉しいです。
失敗しない転職を実現する転職サイト3選
あなたが最高の転職をできることを陰ながら祈っております。


