※画像は一切貼っていませんが、一部、もしかしたら残酷な表記があるかもです。
※動物愛護に傾倒した内容ではありません。
※私はヴィーガンではありません。普通に卵を食べます。
結婚してからは、近所のスーパーや宅配で、平飼い卵や放牧卵を買うようになった。
平飼い卵とは、ニワトリを本棚の本みたいに並べて飼うんじゃなくて、地面の上で放し飼いにして飼っている農場で採集された卵。
近所のスーパーには、雄も一緒に飼育されている農場の有精卵が、6個300円くらいで売られていた。
その卵を買うことで、少し、気持ちが楽になった。
そして生まれた長女は、卵アレルギーだった。
授乳中は私も卵を制限しなければいけない。
卵そのものだけじゃなく、卵をつかった加工品もすべて。
そこで初めて気が付いた。
パンも、ケーキも、クッキーも、プリンも、アイスクリームも、タコ焼きも、たいやきも、エビフライも、イモ天も、ありとあらゆるものに卵が使われていることに。
長女のアレルギーが治るまでの7年間、加工品も含め、卵は一切食べなかった。
アレルギーが治ってからもしばらくの間、私はそれらの加工品を買うのをためらった。
私が独身だったら、もしかしたら今も、買わないで食べないで過ごしていたのかもしれない。
だけど。
子供に『ニワトリが可哀想だから』という理由で、ケーキもアイスクリームもお子さまランチのハンバーグもエビフライも我慢させるということが、私にはできなかった。
それだけじゃない。
長女のインフルエンザの予防接種を申し込んだとき、卵アレルギーがある旨を伝えると、ワクチンを注射する前に、皮下注射をして、アレルギー反応が出ないか確かめた。
インフルエンザのワクチンとなるウイルスは、ニワトリの卵を使って培養されているからだ。
ニワトリの卵を利用して培養されたワクチンは、もちろん、インフルエンザワクチンだけではない。
すべてのウイルスは、生物の細胞内でしか増殖できない性質をもつ。
巨大な単一細胞の鶏卵は、そんなウイルスを培養するのに最適だ。
インフルエンザ予防接種をはじめ、いろいろな予防接種が、タダ~数千円で接種できるのは、バタリーケージで、卵を大量生産しているおかげだ。そのおかげで、ワクチンの大量生産も可能になり、たくさんの子供たちの命が救われている。もしバタリーケージがなかったら、予防接種はきっと1本数万円になり、限られた裕福な子供しか受けられなかっただろう。そしてきっと、たくさんの子供の命が失われることになったと思う。
学校給食が今も驚くほど安価で提供されているのも、バタリーケージのおかげだ。
私が子供だった30年前にくらべ、物価はものすごく上がったのに(ガリガリくんもバスの運賃もチロルチョコも)、卵の値段だけは40年前と変わらない。1つ約10円。
バタリーケージの普及のおかげで、100万羽ものニワトリを数人で管理飼育することが可能になり、卵が、昔にくらべて効率的に大量生産できるようになったからだ。
学校給食にはタンパク源として、卵を使ったメニューが頻繁に登場する。
給食費未払いの子も、給食は食べられる。
日本には、給食で命をつないでいる子供たちが実際にいるのだ。
だから未払いでも給食は止められない。
その子たちの命は、バタリーケージの普及による卵の大量生産によって守られている。
予防接種も、学校給食も、子供たちの命を守るためには絶対に必要だ。
この社会は、バタリーケージに詰め込まれたニワトリの犠牲の上に成り立っている。
ニワトリのことを思うと辛いけれど、それが現実。
それが私の出した結論。
私は平飼いの卵を今でも選んで買っているけれど、たまには子供と一緒に、ケーキもクッキーもシュークリームもアイスクリームも食べます。
でも罪悪感だけは忘れない。
そんな風に、この30年間、一般人の中ではたぶん日本で1.2を競えるんじゃないかと思うくらい、バタリーケージを意識して生きてきた私ですが、先日、このブログを通して運命的な出会いをしました。
この記事に
コメントをくれた鶏迦(id:tyratorico)さん。
鶏迦さんは、大規模な採卵養鶏場に勤務していた経験があるそうです。
そんな彼女のブログからは、ニワトリに対する愛情が溢れている。
tyratoricotyracocco.hatenablog.com
彼女がつくってくれた動画サイト。
見るのはとても辛いけれど、養鶏場の真実。
※閲覧注意です。
鶏迦さんは、弱ってケージから出されて放置されたニワトリ(通常はそのまま衰弱死させるそうです)に、お休みの時間を使って餌やお水をあげていたんだそうです。
『使い捨ての命』
そんな言葉が当てはまってしまうことを、否定する余地のない動画でした。
鶏迦さんはヴィーガンさんだけれど、愛誤デモをするような方ではきっとない。
屠殺の真実が知りたいと、ニワトリの食肉加工のお仕事を希望され、積極的に屠殺の見学に行かれています。
tyratoricotyracocco.hatenablog.com
私は、このブログに出会うために、今まではてなで記事を書いてきたと思えるくらい、鶏迦さんのブログに首ったけです。
更新が止まってほしくないブログは他にもいくつもあるけれど、すみません、鶏迦さんのブログはぶっちぎりの1位です。
ということで
これからの人生でも私はずっと
バタリーケージのニワトリたちの存在を忘れずに生きていきます。
っていう・・・どうしようもないまとめしかできない不本意な〆に・・・・・・。
ここまで読む人あんましいないからまぁいいか・・・・・・。