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北沢かえるの働けば自由になる日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2016-05-24 働け、さらば開かれん

これももったいない人生

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昔、同級生と会って、お互いの共通の友人の消息などを話していた時、

「そういえば、あの子、1浪して、地方の国立大医学部へ進んだんだよ」

「へー、すごいね」

「なんだけどね、卒業したら、すぐ結婚して、子どもができたんで、専業主婦をやってんだってさ」

「えぇ、もったいない」

「もったいないよね」


ってな会話をしたことがある。他人の人生だから、幸せはそれぞれだから、面と向かっては言わないが、思わず、「もったいないねぇ」と口から出た。

例えば、医学部へ行きたくても、家の事情で公立しかダメと言われて、私立の医大へ受かったが、結局、入学金を準備できなくて、諦めた子も知っているからね。そういう悔し泣きしていた子らのことを知らないわけでないだろうになぁと。

本人は、「やりたくなったら、いつだって戻ればいいのさ」と思っていたのかもしれないが、それほど甘くはないと思う。


20代後半で結婚して、30代で出産して、一時、フルタイマーで働くことを断念して、子育てに専念した女性が。

「さて、子どもも小学校へ上がるし、仕事に戻るか。」

と思ったところで、ぶち当たる現実は厳しい。公認会計士や税理士などなど世に通じる資格を持っている人でも、

「3年、現場を離れたら、経験値はゼロ換算」

という扱いを受けることは覚悟したほうがいい。今はどうなのかわからないが、同級生でこのパターンで仕事に復帰した人たちの話を聞くと、そういうわけで、まったくの初心者として扱われていた。

その手の専門職で、パートタイマーとして復帰しようとした友人の時給が1,000円で驚いた。これじゃ、スーパーのレジ係の時給の方が高いんじゃね。「でも、パートだからね〜」って、どんだけ安く使うんだよと思うが、それでもやるしかなかったと彼女は言う。

「とにかく、経験積まないとダメなんだよね」

彼女と同時期に資格をとって、そのまま勤務を続けていた社員は、何倍ももらっているのに、なんだよ、この差と思う。同じ東京の空の下で生きてきたんだぜとは思うが、それは経験の差ということと、彼女なりに納得したそうだ。

しかしながら、社員の仕事漬けな生活ぶりを見て、子どもの行事に参加したり、子どもの病気に対応できるためには、パートタイマーにしておかないと、とても、まともな生活ができないと思ったそうだ。

よく主婦をしている友だちと、こういう話になる。

「社員になると、自分の時間すべてを会社中心に回さないと、業務が処理できない。だから、パートで働くしかないんだよね〜。人間らしい生活をしたいと思ったらw」

確かに、激烈に時間拘束が長い正社員か、適度に仕事できるが時給が安いパート。二択しかないってのが、根本的な問題だよね。


仕事か、家庭か、どっちかだけの人生にはしたくないんだけれど、なぜに、そうせざるをえないのか。

そう強いられる、この社会の気持ち悪さをわかって欲しいなと思う。

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