銀河ロケットにお葉書下さいのあらすじ
「最期の葉書に あなたは何を書き 何を残しますか?」
「10か月後に巨大隕石が地球に衝突。地球消滅は回避できず、人類滅亡は決定的となりました」
この事態に到り、日本政府は『銀河ロケット事業団』を設立し、専用葉書を国民全員にひとり一枚ずつ配布。集まった最期の言葉・メッセージを特殊技術でプレートに縮小し、宇宙船『銀河ロケット号』に搭載し銀河に向けて打ち上げる。私達が生きていた証しを携え、銀河ロケット号は遠い銀河へと旅立つ。
世界の終わりを迎える人々の想いや行動が交錯して生ずるヒューマンドラマが、オムニバス形式で紡がれていく。wikiより引用
銀河ロケットにお葉書下さいの魅力
「10か月後に巨大隕石が地球に衝突して人類滅亡」
創作上の設定だとはいえ、仮にこんなことが現実に発生してしまったら、誰しも正常ではいられないだろう。この作品はそんな「ありえない」設定が強烈過ぎてそれだけで次のページを開くことをためらってしまう。
残された時間でどう生きるか?
当然残り10か月という定められた期間しか、全人類には残されておらず人々はパニックに陥り、働くことを放棄する人や残りの時間を家族と過ごそうとする人、皆思い思いの行動を取る。
後ほんの少ししか生きていられないと現実に実感出来たら、誰も未練を残さない様にする、当然のことだと思う。ありえない設定に加え、人間がそんな状況になったらどうするか?を 創作上とはいえ体験可能だ。
自分が生きた証としてメッセージをロケットに乗せて、銀河に打ち上げるなんて取り組みも本作の目玉だと思うが、自分がそうなったらとてもメッセージなんて、書いて入る精神的余裕はないだろう。
仕事の中に自分の使命を見出す
後ほんの少ししか生きていられない、皆が好き勝手に思い思いの行動を取る中、それでも自分が仕事をしないと困る人がいる、という考えを持って働く人もいる。空港の職員等は特にその対象だ。飛行機に乗って帰ればより早く帰れるが、肝心の飛行機を運転する人がいないと飛行機は飛ばない。 生まれ故郷に帰る人を送ろうと最後まで仕事の中から使命を見出し、必死にそれに従事しようとする人達もいる。
新しい命に対してどう対応するか?
妊娠してしまった女性は更に不幸だ。何しろ出産しても子供が生きていられないからだ。出産しても命を繋げないのだったら、子供が生きていられないのだったらと考え中絶をしようとするのだが、それでも新しい命に意味を見出し出産に踏み切る葛藤が描かれている。
最後に
ほぼ10か月後に自分が死ぬという逃れ様の無い現実に直面した場合人間はどうするのか?という現実にもしかしたら訪れる可能性があるかもしれない、重いシナリオ設定で描かれている本作。
確実に終わりが訪れるという内容でしたが、そんな重い空気を優しく繊細なタッチで描かれる作画が中和してくれて、懸命に自分の死と向き合う人間の強さと、生きていることの大事さを感じさせてくれました。
もし自分が明日をも知れない命になったらどうするか?を体験したい方にとってはおすすめな作品です。
ではまた。