韓国 元慰安婦の女性支援の財団設置へ準備委発足

韓国 元慰安婦の女性支援の財団設置へ準備委発足
慰安婦問題の最終的な解決に向けて、日韓両政府の合意で韓国政府が設置する、元慰安婦の女性たちを支援する財団の準備委員会が発足し、31日、ソウルで初会合が開かれました。
慰安婦問題を巡っては、去年12月末の日本政府と韓国政府の最終的な解決に向けた合意で、韓国政府が元慰安婦の名誉と尊厳の回復や、心の傷を癒やすための事業を行う財団を設置することになっていて、日本政府がおよそ10億円の資金を拠出することにしています。
これを受けて、韓国政府は来月にも財団を設置したいとしていて、31日は設置に向けた準備委員会が発足し、ソウルで初会合が開かれました。委員会のメンバーは政府の当局者や有識者など11人で、委員長に就任したソンシン女子大学のキム・テヒョン(金兌玄)名誉教授が、会合のあと記者会見を開き、「元慰安婦たちが本当に希望することを実現させるため努力する」と、述べました。
一方、日本が撤去を求めているソウルの日本大使館前に設置されている少女像の問題については、「両政府の合意では少女像を作った民間団体と政府が持続的に対話をして解決していくことになっている」と述べ、財団の活動とは関係がなく韓国政府が取り組むべき問題だという立場を示しました。

韓国政府 特別チーム作り議論

韓国政府は、財団の設置に向けて日韓の外交や歴史問題に詳しい専門家などを集めた特別チームを作り、財団の在り方や日本政府が拠出する資金の具体的な使いみちなどについて、議論を進めてきたということです。
議論の中では、日本政府が拠出した資金の一部について、元慰安婦本人だけでなく遺族にも速やかに渡すべきという意見が出たということです。
また、元慰安婦たちが治療を受けられるような医療施設を新たに設置すべきだとか、亡くなった元慰安婦を追悼する施設を作るべきではないかという声も出たということです。
さらに、今も合意に強く反対している元慰安婦たちを支援している市民団体なども、財団の活動に参加できるようにすべきだという意見もあったということです。
31日に設置された財団の準備委員会は、こうした意見も踏まえて具体的な活動の内容などを議論するとみられます。

日韓合意に反発の動きも

財団の準備委員会の初会合が開かれた会場の外では、日韓両政府の先の合意に反対する大学生たちおよそ30人が集まり、「元慰安婦の声を無視した合意を破棄しろ」とか、「日本に免罪符を与える財団の設置に反対する」などと書かれたプラカードを掲げて抗議しました。
また、先の合意に反対している元慰安婦の支援団体の1つ、挺対協=韓国挺身隊問題対策協議会は声明を発表しました。この中では「韓国や国際社会で沸き起こった、合意の反対と無効化を求める声を無視して、独断で財団の設置を押し切ろうという韓国政府に深い絶望と怒りを感じる」と激しく抗議しています。そのうえで「日韓両政府は、被害者と国民の意思を無視する誤った合意内容を強行することをやめなければならない」として、改めて合意に反対する立場を強調しました。