トルコのエルドアン大統領は30日、イスタンブールで開かれた教育関連イベントで演説し、「避妊はイスラム教徒の家族にとってありえない」と述べ、避妊せず子どもを増やすべきだと主張した。トルコは人口の99%がイスラム教徒だが、宗教を理由に避妊を禁止する法律はない。人権団体などは「避妊は国民の権利だ」と反発している。
エルドアン氏はトルコの人口は現在約7900万人と説明し、「はっきり言う。子孫を増やせ、世代を増やせ、と言いたい」と訴え、人口増加で国力を強化すべきだと主張。その上で聴衆の中の若い女性に「第一の責任は母親にある。子孫は母親たちのものだ。あなた方のような、質よく育った母親候補に特に期待している」と呼びかけた。
エルドアン氏の発言に対し、人権団体や野党からは「避妊する権利をあなたが奪うことはできない」と反発の声が上がっている。
エルドアン氏は大統領就任前の首相時代から「トルコのために女性は少なくとも子ども3人を産むべきだ」と繰り返し主張し、2014年には「避妊は国家反逆罪」と発言。自身は妻との間に2男2女がいる。(イスタンブール=春日芳晃)
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朝日新聞国際報道部
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