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増税2年半延期「首相判断に従う」

閣議に臨む安倍晋三首相(左)と麻生太郎副総理=首相官邸で2016年5月31日午前9時21分、後藤由耶撮影

 麻生太郎副総理兼財務相は31日午前の閣議後記者会見で、来年4月に予定していた消費税率10%への引き上げを2年半先送りする安倍晋三首相の方針に関して「首相が最終的に適切に判断される。それに従うのがルールだ」と述べ、受け入れる考えを表明した。参院選と同時に衆院選を行う同日選の見送りについては「(衆院解散は)首相の専権事項だ。意見は言っても、首相が適切に判断したら従う」と述べた。

     麻生氏は当初、首相の増税再延期方針に反対し、同日選で信を問うべきだと主張していた。両氏は30日夜に東京都内のホテルで会談し、参院選単独でも国民の理解は得られるとする首相の説得を、麻生氏が受け入れた。

     麻生氏は会見で、主要7カ国(G7)財務相・中央銀総裁会議などで自身が「予定通り引き上げる」と明言してきたこととの整合性を問われると、「他国からいろいろ意見はあると思う」としたうえで、2020年度の基礎的財政収支の黒字化目標に向けて「最大限努力していく姿勢は変わらない」と理解を求めた。

     また、自民党の谷垣禎一幹事長は31日午前の記者会見で、同日選見送りについて「解散は首相の権限だ。やると決めたときは発言があると思うが、やらないという発言はないと思う」と述べ、見送りについて、首相はあえて明言はしない可能性があるとの見方を示した。

     増税再延期については首相が6月1日に記者会見をして表明するとの見通しを示した。谷垣氏は党役員連絡会で「首相もとりまとめに努力している。最後は党が一致結束となって参院選に臨もう」と述べ、理解を求めた。自民党は31日午後の政調全体会議で、党内手続きを終える。

     一方、公明党は31日午前、国会内で党幹部が増税再延期について協議した。山口那津男代表は記者会見で「首相が(延期の)方針を示しているので、基本的にはそれを尊重しながら党の意見集約を図ることになる」と述べ、首相の判断を容認する姿勢を示した。午後に容認を正式決定する。

     菅義偉官房長官は31日午前の記者会見で、増税延期について「首相の判断をふまえて適切に対応する。(表明の)時期についても首相が判断することだ」と述べ、与党内の調整を待つ考えを強調した。

     菅氏はまた、31日午前に行われた閣僚懇談会で、増税再延期について首相から「そういう方向で今、与党内調整をしている」との発言があったことを明らかにした。【高本耕太、高橋恵子】

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