「クロスバイクが欲しいなあ」
つまり、より軽く、より速い自転車を所望されていることでしょう。
クロスバイクを検討中のあなた、もしくは初めてスポーツ自転車の世界に飛び込もうとしているあなたに伝えたいことがあります。
スポーツ自転車は、あなたの想像の数倍を越える走行性能を見せてくれます!
圧倒的な走りの軽さ、スピード感に魅了され、クロスバイクでは物足りなくなる方が続出します。
クロスバイクの購入を決める前に、知っておきたいことについてお話します!
参考までに、わたしの自転車遍歴を紹介します
初代:幼稚園〜小学校低学年
普通の子供用自転車に乗っていた。最初は補助輪をつけながら。
二代目:小学校高学年〜中学校
5000円の中古の普通の自転車。ただし、超プロ専門ショップにメンテしてもらったもの。ところが、最後はフレームが壊れた。
三代目:高校〜大学2年生
父親のお下がりのクロモリロード風クロスバイク。タイヤは23cクラスの細さだったと記憶。元は上記超プロ専門ショップで購入したもの。ホイールのスポークが折れて終了。
四代目:大学2年生〜現在
GTの5万円くらいのクロスバイク。フロントサスのついているMTBのようなクロスである。わたしに自転車の可能性を教えてくれた一台で、走行性能は非常に良い。実家に放置しているが、未だ現役。
五代目:社会人1年目〜社会人5年目
20万円のロードバイクで、TREKの2.1c。初めて乗ったときは、まさしく羽根が生えたかと思うくらいの軽さに衝撃。パーツ換装、海外輪行経験あり。最後は盗難にあい、ご臨終。
六代目:今年〜現在
20万円のブロンプトンP6L。海外輪行を行うも無傷で生還。圧倒的な頑丈さ。対盗難性能高し。
という風に、様々な車種に乗ってきました。それぞれのメリット・デメリットを体感しているつもりです。
クロスバイクのメリット
価格が安い
クロスバイクでは鉄板の「ジャイアント」を例に比較してみます。
2016 Giant Bicycle [ESCAPE R3]
「ESCAPE R3」です。5万5000円という価格で10.2kgという軽さを実現しています。
「DEFY 4」というエントリーモデルのロードバイクです。必要最低限のパーツの構成で、8万5000円です。本稿で詳しく言及しませんが、もしロードを始めるなら「TCR ADVANCED 3」や「DEFY ADVANSED 2」あたりをおすすめしたいところです。*1
ちなみにTREKの場合、ジャイアントの同じようなモデルのクロスバイクが6万5000(7.2 FX | Trek Bikes)で、ロードバイクが9万9000円(1.1 | Trek Bikes)です。
一般的に、ロードバイクより3割から5割くらい安い乗り物がクロスバイクです。
スポーツ自転車デビューする人の多くは、8〜10万円で何とも言えない性能のロードバイクを手にするより、5万円前後で十分な性能を持ったクロスバイクを購入することが多いです。
シティサイクルに比べて桁違いのスピード感
ママチャリと呼ばれるような、一般的なシティサイクルの重量はだいたい20kg以上です。
相当性能の良いパナソニック製の内装3段のママチャリでも、21.9kgします。
対して上項で紹介したジャイアントの「ESCAPE R3」は10.2kgです。
重量が半分となると、羽根が生えたと形容したくなるほどの圧倒的な軽さです。
いつもの感覚でこぐと、あっという間に時速30キロに到達することでしょう。
この感動を一人でも多くの人に味わってほしいと、心から思います。
ちゃんとしたスポーツ自転車は、人生観を変えるほどの衝撃を与えてくれることでしょう。
クロスバイクのデメリット
ロードバイクとパーツの互換性がほとんどない
クロスバイクに限らず自転車にハマった人は、より走行性能を上げるためにカスタマイズする傾向にあります。
ギヤを変えたり、ブレーキを変えたり、ホイールを変えたりと。ただ、パーツを変えたくらいでは、劇的に走行性能が上がることは少ないです。ホイールを変えることが最も変化を体感出来ることでしょう。
クロスバイクに使えるパーツと、ロードバイクに使えるパーツにはほとんど互換性がありません。*2
そのため、クロスバイクのハンドルを、ロードバイクのドロップハンドルに変えるなんて改造は困難を極めます。
となると、行き着く先は自転車を丸ごと変える、つまり、ロードバイクを買いたくなるのです。
このように、クロスバイクでスポーツ自転車デビューするも、結局ロードバイクを買いたくなるという人が後を絶えません。
クロスバイクを含む、スポーツ自転車の走行性能を甘く見ていることが原因でしょう。本当に世界が変わりますから、注意してほしいです。
フラットバーで長距離を走るとお尻が痛くなりやすい
はじめは軽さに驚いて、10km・20km・30kmと遠出していくことでしょう。
個人の体感によりますが、30km以降からお尻が痛くなりやすいと思います。
理由はフラットバーを握る姿勢が常に一定であるため、自分の身体と自転車が最も接する部分であるお尻が、常に一点に圧力がかかった状態になるため、痛くなりやすいのです。同じ姿勢でペダルをこぐため、足の筋肉の疲労もたまりやすいです。
これはフラットバーの宿命なので、漕ぎ方を変えてもなかなか緩和しづらいです。
簡単な対策としては、↑のようなエンドバーを付けることです。しかし、エンドバーをずっと握って走ることが出来ない(ブレーキを握れない)ので、無いよりはマシという感じです。
対して、ロードバイクはドロップハンドルの様々な場所を握って走ることが出来るため、お尻にかかる圧力を分散でき、ペダルを漕ぐ際に使う筋肉も分散することで疲労を軽減出来ます。
ブラケットポジション、下ハン、ハンドルのフラット部分と3箇所を握ることが多いので、単純にクロスバイクの3倍は走れます。実際は各部位を休ませながら走れるので、クロス乗っているときの3倍以上の距離を走ってもお尻が痛くならない感覚があります。ただし、慣れるまではお尻の痛みに耐えてください笑 ロード乗り始めはお尻を痛めることが始めるものです。
自転車に乗ってロングツーリング(30〜50km以上)をしたいという気持ちがわずかでもあるのなら、確実にロードバイクをおすすめします。ドロップハンドルの快適さは、筆舌に尽くしがたいものがあります。
クロス・ロード、両者に共通するデメリット
保管場所が悩ましい
自転車は室内保管が基本です。
たまに5万円前後のクロスバイクを屋外に止めているためか、チェーンがサビきっていて、可哀想になる自転車をよく見かけます。
雨ざらしになっている自転車は、いずれ自転車への愛がなくなり、整備がおろそかになりがちです。自転車生活を快適にする基本は、日常の整備です。
日常的に整備するコツは室内保管することです。家の中に入れるため、必然的に汚れを気にしますし、手の届く場所に置いておけば注油・空気入れ等のメンテナンスもすぐに行えます。
ただ、自宅がエレベーターの無い高層階層だったり、自室が狭いゆえに置き場所がない、という場合もあるでしょう。
そう言った方々は、クロスバイク・ロードバイクではなく折りたたみ自転車を検討してみるのも一つの手だと思います。
www.akisane.com
www.akisane.com
これらの記事では、クロスバイク級の走行性能を保った折りたたみ自転車をいくつか紹介しています。
自転車盗難に遭いやすい
昨今の自転車人気も高まって、プロの窃盗団の恰好のターゲットになりやすいです。
盗んだクロスバイクやロードバイクは、分解してパーツ単位で売ったり、国外に持ち出して売り飛ばしているそうです。
スポーツ自転車が盗難にあったら、ほとんど手元に返ってくることはないと思った方がいいです。
かく言うわたしも、盗難にあった一人です。
盗まれやすい場所に置かないこと、壊されにくい鍵をつけることが対策でしょう。
これらの対策をしても、六角レンチ一本でほとんどのパーツを分解できちゃうクロスバイクやロードバイクは、パーツ単位で盗まれることもしばしばあります。
根本的な対策としては、パーツ単位でバラすことが難しい折りたたみ自転車に乗るのも手です。
とりわけブロンプトンは、盗難に強い一台と言えましょう。
ブロンプトンは都心部で乗る自転車の最適解であると、個人的には思います。
低予算がいい・街乗りで十分!という人はクロスバイクでオッケー
家から勤務地までの数km〜10数kmを移動したい、たまには自転車に乗って街をぶらぶらしたい。など街乗りに使うのであれば、クロスバイクで十分です。
シティサイクルしか乗ったことがない人にとっては、圧倒的な走行性能を存分に堪能していただきたいです。
速さを求めるかもしれない・遠出したくなるかもしれないという方は、ロードバイクを検討してみることをおすすめします。
わたしがロードバイクを初めて買った時も、最初は折りたたみ自転車を買おうと思っていました。
調べているうちに、そこそこ速い自転車ではなく、最速の自転車が欲しくなり、ロードバイクを購入するに至りました。
十分な走行性能を持った折りたたみ自転車は20万円ほどしますが、20万円あれば折りたたみ自転車とも比較にならないほど、よく走るロードバイクを買うことが出来るからです。
逆に言えば、ロードバイクを検討するなら20万円前後の予算を考えて欲しいです。
10万円台のロードバイクも、十分検討に値する車種が揃っていますが、クロスバイクと明確な差別化を図りたいのであれば、20万前後用意することをおすすめします。
まとめ
走行性能に焦点をあてて例えるなら、ママチャリは軽自動車です。
クロスバイクはSUVです。そしてロードバイクはF1です。
手頃なSUVも良い選択肢ですが、F1が自転車なら20万程度から乗ることが出来ることも知っておいて欲しいところです。
また、実際に試乗して比較してみることもおすすめです。自転車販売店に行ってみたり、試乗会などイベントに行ってみるのもいいでしょう。
実際に購入する場合、スポーツ自転車はサイズが非常に大切なので、必ずスポーツ自転車専門店で買うようにしてください。
一人でも多くの方が素敵な一台と巡りあって、充実した自転車生活を送ることを願っております。
クロスかロードか方向性を定めたら、このようなカタログを見てお気に入りのデザインを探すことをおすすめします。自転車の見た目は重要。
・関連記事
ちゃんとしたお店で買うこと、日常の整備の大切さについて書きました。値段が全てではありませんが、3万円は一つの目安としてちょうどいいです。安い自転車が欲しい気持ちは十分わかりますが、自転車は「車両」である認識を今一度持って、検討していただきたいです。
サイクルロードレースを見ていると、確実にロードバイクが欲しくなるので注意!
ちょっと人と違う方向性に行きたい時は、もはや自転車ではなく馬もありかも!?
*1:「DEFY 4」は重い上に、コンポのグレードが低いです。本当のロードの快適さを求めるなら、最低でも重量8キロ以下・コンポはTIAGRA以上・フルカーボンモデルを買いたいところです。だいたい20万円前後します。TIAGRAは2015年モデルから上位モデルの105と同じジオメトリーを採用するようになりました。2015年以前は、最低でも105を搭載しているモデルがいい、というのが一般論でしたが、2015年以降はまずはTIAGRAでもオッケーです
*2:一部、ロードバイクのフレームを流用してフラットバーを取り付けている「フラットバーロード」という見た目はクロスバイクな車種がある。こういう例は除く。